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高励起リュードベリ原子による負イオン生成とその解離のメカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 63540367
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 構造化学
研究機関東京大学

研究代表者

鈴木 薫  東京大学, 理学部, 助手 (20134447)

研究分担者 近藤 保  東京大学, 理学部, 教授 (10011610)
研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1988年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワード高励起リュードベリ原子 / 電子親和力 / 負イオン / 解離性電子付着 / 質量分析
研究概要

本研究では、高励起リュードベリ原子、Rg^<**>、の電子付着の断面積が大きいことを利用し、解離種の電子親和力が正である分子に着目して、解離性電子付着について知見を得ることを目標にした。分子種としてはBrCNを選び、Rg^<**>との衝突で生成する負イオンを質量分析計で検出した。実験は主に研究室既設のクラスター用超音速ノズルビーム装置を一部改良して行なった。ここでは、Rg^<**>による違い、および低速電子線衝撃による結果との相違について特に注目して実験を行なった。その結果以下のことがわかった。(1)Rg^<**>衝撃では解離負イオンとしてBr^-とCN^-が得られた。(2)Br^-とCN^-の生成比はRg^<**>によって異なり、Xe^<**>の場合にはBr^->CN^-であるが、Kr^<**>の場合にはBr^-<CN^-であった。(3)低速電子線衝撃では親分子負イオンBrCN^-の生成が確認された。これらの結果から、以下の結論が導かれた。(1)Rg^<**>の電子付着過程は今まで次のように考えられてきた。すなわち、Rg^<**>のイオンコアは「傍観者」としてふる舞い、結果に影響を及ぼさない。しかし、今回の結果は、コアイオンの影響が無視できないことを示している。(2)Xe^<**>とKr^<**>による結果の違いは、両者の場合の電子付着で生成するRg^+と負イオンの相対運動エネルギーの違いによると推論される。すなわち、Kr^<**>衝撃でBr^-が生成する場合には、放出される運動エネルギーが小さい。したがってKr^+のクーロン引力により、Br^-がトラップされて、収率が低くなると説明される。(3)今回の場合、Rg^<**>のうちRg^+の上のスピン軌道準位へ収束するRg^<**>を考える必要がある。この自動イオン化準位の電子移動過程への寄与を指摘したのは本研究が初めてである。(4)今回今までの低速電子線衝撃の研究では検出されていなかったBrCN^-が検出された。これは、今回の実験ではArをキャリアーガスとしているのでAr・BrCNが生成し、それへの電子付着の結果であると考えている。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] K.Suzuki;T.Kondow;K.Kuchitsu: Chemical Physics Letters.

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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