研究課題/領域番号 |
63540381
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
有機化学一般
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
栄喜 俊夫 北海道大学, 工学部, 助手 (60143202)
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研究分担者 |
市川 和彦 北海道大学, 理学部, 教授 (90000843)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1988年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | ホスホ硫酸エステル / 金属イオン触媒 / ミオシン / ATP |
研究概要 |
〔I〕ホスホ硫酸エステル(【1!〜】)のメタノリシスに及ぼす金属イオンの触媒効果反応と加速とPーO及びOーS結合開裂部位の選択性について研究した。速度の測定と生成物分析はHPLC、UV及びNMRによって行なった。結合開裂部位の選択性は正四面体型錯形成能を有する金属イオンがOーS結合開裂反応における遷移状態【2!〜】(1式)の安定化に必須であり、その他の金属イオンは【2!〜】よりもP(V)中間体(【3!〜】、2式)の安定化する方がエネルギー的に有利でPーO結合開裂を触媒するとすれば説明できる。Mg^2は結合開裂部位の選択性ばかりではなく、2次速度定数(K_2)のメタノール濃度依存性(図1)においてもAl^<3+>やCd^<2+>と異なっている。更にMg^<+2>はDMFによるK_2の抑制効果においてCa^<2+>と異なっているし、差吸収スペクトル変化からMg^<2+>はCa^<2+>よりも強く【1!〜】に結合してることが明らかとなった。 〔II〕Ca^<2+>はMg^<2+>よりもブタ心筋ミオシンのATPase活性に大きな賦活効果を示すけれども、ATPの代りにそのモデル化合物としたフェニルミリン酸の加水分解においてはMg^<2+>はCa^<2+>よりも大きな賦活効果を示すことが分った。 以上のようにMg^<2+>の触媒効果とCa^<2+>のそれは有機化学的にも生化学的にも互いにかなり異なっていることが明らかになってきた。
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