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金属-金属結合を有するフェロセン誘導体の合成的研究

研究課題

研究課題/領域番号 63540382
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 有機化学一般
研究機関埼玉大学

研究代表者

佐藤 勝  埼玉大学, 分析センター, 助教授 (90008863)

研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
キーワード1,1'-ビス(アルキル) / チオフェロセン / チアマクロサイクルの遷移金属錯体 / Pd(II)錯体 / 金属-金属相互作用 / 金属-金属結合
研究概要

安定なメタロセンであるフェロセンの鉄原子と他の遷移金属との間に結合を有する錯体は数少ない。トリチア〔n〕フェロセノファンとPd(BF_4)_2との反応で、Fe-Pd結合を有するカチオン性1:1錯体が得られたので(Chem.Lett.1978,2239)、1.1'一位にS原子の存在する非環式のフェロセン誘導体でも適当な配位子の存在する場合には同ようなFe-Pd間に結合を有する錯体が得られると期待できる。そこで1,1'-ビス(アルキルチオ)フェロセンとPd(BF_4)_2との反応を等モルのトリフェニルホスフィン存在下で行ったところ、予想通りFe-Pd結合を有するカチオン錯体が好収率で得られた。1,1'一位のRS基を他の供与性ヘテロ原子を含む置換基(RSe基およびPh_2P基)に変えても同様な安定な錯体が合成できた。得られた錯体のNMRスペクトルを検討することによって、このカチオン錯体のフェロセンのCP環にはかなりのヘテロフルベン構造の寄与が大きいことが明らかとなった。
ジチアセレナ[n]フェロセノファン(n=7or9)を合成し、Pd(II)およびPt(II)のBF_4塩と反応させたところ、同様にFe-M(M=PdorPt)結合を有する安定な1:1錯体が得られた。このように、これらの研究から安定なメタロセンであるフェロセンの鉄原子が他の遷移金属原子(ここではPd(II)およびPt(II))へ配位したタイプの錯体が一般的に存在することが明らかとなった。
上で得られた錯体との比較の意味で、テトラチア[n]フェロセノファンのPd(II)錯体を合成しその性質を検討した。これらの錯体ではFeとPd(II)との間に弱い相互作用は認められたが、上で述べた錯体のような直接的な相互作用は認められなかった。これを反映して、これらの錯体はfluxionalな性質を示した。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Masaru,SATO et al: J.Organomet.Chem.344. C31-C34 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] Masaru SATO et al: J.Chem.Soc,Chem.Commun.24-25 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 佐藤勝 他: 日本化学会第57秋季年会講演予稿集I. 347 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] Masaru SATO et al: Bull.Chem.Soc.Jpn.62. (1989)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 佐藤勝 他: 日本化学会第58春季年会講演予稿集. 4IIB45 (1989)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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