研究課題/領域番号 |
63540383
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
有機化学一般
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
今本 恒雄 千葉大学, 理学部, 助教授 (10134347)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1988年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 不斉触媒 / 不斉ホスフィン / ホスフィンボラン |
研究概要 |
リン原子自身に不斉中心を有する光学活性ビスホスフィンは、不斉触媒反応の触媒配位子として用いた場合、極めて高い不斉収率を与えるものと期待されている化合物でる。しかしながら、従来法によるこの種の配位子の合成は極めて困難であり、新しい合成法の開発が強く望まれている。本研究の目的は、ホスフィンボランの特性を生かして、この種類の配位子の一般的合成法を確立すると共に、選択性、活性および幅広い適用性の点で、非常に優れた配位子を合成することである。 標的化合物としてブタンジイルビス[(0-メトキシフェコル)フェニルホスフィンボランコを選び、その合成を行った。 まず最初にジクロロフェニルホスフィンより、非対称二級ホスフィンボランである0-メトキシフェニルフェニルホスフィンボランを合成した。次にこの化合物と光学活性モノクロロ酢酸エステルまたはアミドを反応させて、対応するジアステレオマー混合物を得た。これらの再結晶法による分離を試みた結果、アミドについては分離が著しく困難であったが、l-メンチルエステルについては両ジアステレオマーを純粋に単離することができた。それぞれを還元してアルコールとした。得られたアルコールの光学純度は100%であった。これらをトシル化したのちヨウ化ナトリウムを反応させて、ヨウ化物を得た。次に還元銅によるホモカップリングを行い、光学活性ビスホスフィンボランを得た。最後にモルホリンと反応させて、ボラナート基を除去し、目的化合物を単離することができた。 また一方において、新規骨格を有するホスフィンボランの合成を試みた。その結果、リン-ホウ素結合連鎖をもつ新しいホスフィンボランを合成することができた。
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