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神経伝達物質の生合成の鍵物質・キノノイドジヒドロプテリンの化学

研究課題

研究課題/領域番号 63540391
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 有機化学一般
研究機関名古屋大学

研究代表者

杉本 隆  名古屋大学, 教養部, 教授 (30023609)

研究分担者 松浦 貞郎  名古屋大学, 教養部, 教授 (70023546)
研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1988年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワードキノノイド / ジヒドロビオプテリン / 不同化反応 / 亜硫酸水素イオン付加物
研究概要

中枢神経の神経伝達物質(カテコールアミン類、インドールアミン類)の生合成機構、その欠損によりもたらされる様々な神経疾患の解明にとって鍵化合物と推定されているキノノイドジヒドロビオプテリンを合成し、その性質を明らかにすることができた。すなわち、(6R)ー5,6,7,8ーテトラヒドロビオプテリン二塩酸塩の高濃度水溶液に、低温で触媒量のヨウ化カリウムと過酸化水素水を添加すると、溶解度が低い(6R)ーキノノイドジヒドロビオプテリン塩酸塩が効率よく、結晶となって分離することを見い出した。同様の酸化法を6ーメチルおよび6,7ージメチルテトラヒドロプテリンに応用して、各々キノノイドジヒドロ体に変換することができた。
これらのキノノイドジヒドロプテリン類は結晶状態では安定であるが、溶液中では極めて不安定であり、液性に依存した種々の分解反応を行うことがわかった。中性溶液中では7,8ージヒドロビオプテリンへの異性化が主として起き、この異性化はリン酸イオンにより促進される。弱酸性溶液中ではテトラヒドロビオプテリンとビオプテリンを与える不同化反応が主に生じ、逆に強塩基性溶液中では逆アルドール型反応による6ー位側鎖に脱離が優先する。ここで得られた知見により、これまで解明されていなかった他のテトラヒドロプテリジンの酸化反応における挙動を明快に説明できるようになった。
キノノイドジヒドロビオプテリンは還元型ニコチンーアデニンジヌクレオチドあるいは水素化ホウ素ナトリウムと反応して立体特異的に(6R)ーテトラヒドロ体を与え、亜硫酸水素イオンとは安定な共役付加物を形成する。しかし、亜硫酸水素イオン以外の求核剤との反応では上記の分解反応が優先し、安定な付加物を形成するには至らなかった。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 杉本隆: 有機合成協会誌. 46. 564-573 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 松浦貞郎: Tetrahedron Letters. 27. 585-588 (1986)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 松浦貞郎: J.Biol.Chem.

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 松浦貞郎: Biogenic Amines. 5. 489-493 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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