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テルルアニオン種を利用したUmpolung反応とその応用

研究課題

研究課題/領域番号 63540401
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 有機化学一般
研究機関愛媛大学

研究代表者

鈴木 仁美  愛媛大学, 理学部, 教授 (50025342)

研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1988年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワードテルル / スルホン / 極性反転 / テルル化ナトリウム
研究概要

テルルは非金属性が乏しいため、それから導かれる化合物は一般に有機化合物との反応において他のカルコゲン元素の場合にはみられない特殊な挙動を示すことが多く、特に官能基選択的な反応を穏やかな条件下で行ないやすいという大きな特徴をもっている。申請者は最近テルルアニオン種の高い求核性とソフトな塩基性をうまく活かすと多彩な反応を巾広い基盾に対して行なえることを見出し、その応用について体系的な検討を試みているが、比度は一部の求電子剤がテルルアニオンの作用により極性反転を行なって求核試剤へ直接的に変換できることを見出した。
単体テルルをアルカリ性のロンガリット水溶液で還元して調製したテルル化ナトリウムの水溶液を室温でハロゲン化スルホニルに作用させると、直ちに単体テルルが沈澱する。反応系にハロゲン化アルキルを加えて適当時間かきまぜると対応するアルキルアリールスルホンまたはジアルキルスルホンが容易に得られる。塩化ベンジルとの反応は一般に緩温であるが、触媒量の第四アンモニウム塩を反応系に添加するとベンジルスルホンを好収率で得ることができる。この反応はテルルアニオンによる二電子還元でハロゲン化スルホニルからスルフィナートアニオンが発生し、これがアルキル化されて生成したものと思われ、結果的にはスルホニル基の硫黄原子の極性が反転しているという興味深い知見が得られる模様で、明確な生成物の固定が困難であるが、クロロぎ酸アルキルとの反応の場合に限り、特異な化学性類縁体が得られることが判った。これらの反応はテルルアニオンのカメレオンキャラクターの発現の一型態とみられ、反応機構的にも興味深い点が多い。

報告書

(1件)
  • 1988 研究成果報告書概要
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] H.Suzuki,;Y.Nishioka;S.I.Padmanabhan,;T.Ogawa.: Chem.Lett.727-728 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] H.Suzuki,;Y.Nishioka.: Bull.Chem.Scc.Jpn.62. (1989)

    • 関連する報告書
      1988 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] H.Suzuki,S. Padmanabhan,;T.Ogawa.: Synthesis. (1989)

    • 関連する報告書
      1988 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] S.Padmanabhan,;T.Ogawa,H.Suzuki.: Bull.Chem.Scc.Jpn.62. (1989)

    • 関連する報告書
      1988 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] S.Padmanabhan,;T.Ogawa,;H.Suzuki.: Bull.Chem.Scc.Jpn.62. (1989)

    • 関連する報告書
      1988 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] S.Padmanabhan,;T.Ogawa,;H. Suzuki.: J.Chem.Res.(S),. (1989)

    • 関連する報告書
      1988 研究成果報告書概要

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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