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黒鉛炉原子吸光における感度と原子化機構に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 63540459
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 分析・地球化学
研究機関広島大学

研究代表者

岩本 悦郎  広島大学, 理学部, 助教授 (80033918)

研究分担者 熊丸 尚宏  広島大学, 理学部, 教授 (50033816)
研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1988年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード黒鉛炉原子吸光 / 原子化機構 / 原子化の活性化エネルギー / 原子化速度定数 / タンタルコーディングチューブ / パイログラファイトチューブ / 原子化開始温度 / 原子吸光感度の周期性
研究概要

黒鉛炉原子吸光における原子化機構の解析に必要な原子化時の急速な炉内の1/60秒毎の温度測定は当申請費で購入した2色温度計で可能となった。本研究によって得られた新たな知見・成果は次の通りである。
1.黒鉛炉原子吸光における原子化機構の解析
(1)原子化効率 1%吸収に相当するg数(m)を原子量(A)で割った対数値として定義したモル感度pM=-log(m/A)を物理的および科学的原子化効率に分離するモデルを提案した。それは理論的モル感度を計算し、吸光度プロファイルのtail部分より拡散損失のみに依存する物理的効率を求め、pMの実験値との差を科学的原子化効率として算出したものである。pMがZnで極大値、Geで極小値をもつ周期性は理論的pM、物理的および科学的効率でもみられた。Geに対してはNaNO_3などのマトリックス修飾剤を用いることによって科学的原子化効率を上げることが可能である。
(2)スズの原子化機構 有機溶媒を用いる有機スズの吸光度シグナルがダブルシグナルとなり、このような現像がスズの感度の不安定さの原因の一つであることを見い出した。この効果は有機溶媒の灰化の結果生じた活性炭素によって還元された一部の金属スズの原子化(第1ピーク)と酸化スズの原子化(第2ピーク)によることを明らかにした。またパージガスArに空気1%を混入することによって第1ピークが消失すると共に感度が大きく上がることを見い出した。
2.原子吸光法における黒鉛炉の性状と感度との相関性:非コーティング:(NPG)にTaをコーティングした炉(TaNPG)を用いて第4周期の元素について感度と原子化機構を検討した。金属性の高いScはNPGに比べて感度が下がり、半金属のGe、Seでは感度が大きく増大したが、Scでは炭素による還元が充分になされないこと、Geではスポンジ状になったTaNPG表面に吸収保持され、逸散損失が少ないために感度が上がることを明らかにした。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 岩本悦郎: Journal of Analytical Atomic Spectrometry. 4. (1989)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 大窪修一: Journal of Analytical Atomic Spectrometry.

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 宮崎直治: Journal of Analytical Atomic Spectrometry.

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 瀬川明広: Journal of Analytical Atomic Spectrometry.

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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