研究課題/領域番号 |
63540468
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
分析・地球化学
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研究機関 | 国立公害研究所 |
研究代表者 |
相馬 悠子 国立公害研究所, 計測技術部, 主任研究員 (90012400)
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研究分担者 |
田中 敦 国立公害研究所, 計測技術部, 研究員 (80171734)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1988年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 粘土鉱物 / モンモリロナイト / 吸着 / クロロフェノール / クロロジベンゾフラン |
研究概要 |
Na-及びFe^<(III)>-イオン交換モンモリロナイト、アロフェンの3種の粘土鉱物に、オルト、メタ、パラ-クロロフェノールをそれぞれ室温で、空気存在下、湿度を0、31、80%と変化させた密封容器中で吸着(10日から40日)実験を行った。その後アセトンで有機物を抽出し、GC及びGC-MSで分析、判定量をした。 その結果、異性化、塩素付加及び脱離、水酸基付加反応はどの粘土鉱物上でも起こっているのが見られた。しかしクロロフェノールの二量体である塩素化ビフェニルジオール、フェノキシフェノール、ヒドロキジジベンゾフランは、鉄イオン交換モンモリロナイト上でのみ生成しているのが見られた。ビフェニルジオールやフェノキシフェノールの生成は、フェノールやクレゾールで、遷移金属イオン交換モンモリロナイト層間で遷移金属イオンの還元により生成するフェノールラジカルカチオン、フェノチシラジカルを通して生成されるのは、すでに報告してある。クロロフェノールの場合も同様に鉄イオンの還元を通してビフェニルジオールやフェノキシフェノールが生成されると考えられる。 塩素化ヒドロキジジベンゾフランの生成量はビフェニルジオールとフェノキシフェノール生成量の約1/(10)程度であり、生成に粘土の含水率の影響を非常に受け易く、乾燥Feモンモリロナイト上で多く生成されるのがわかった。又合成塩素化ビフェニルジオールやフェノキシフェノールを直接Feモンモリロナイトに吸着すると、塩素化フェノキシフェノールの吸着でヒドロキジジベンゾフランが生成するのが見られた。従って塩素化ヒドロキジジベンゾフランの生成は、クロロフェノールから直接生成されるのではなく、フェノキシフェノールから二次的に生成すると考えられる。
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