研究課題/領域番号 |
63540478
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機・錯塩・放射化学
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研究機関 | 富山医科薬科大学 |
研究代表者 |
中野 琢 富山医薬大, 薬学部, 助手 (20019136)
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研究分担者 |
森 正明 富山医薬大, 薬学部, 助手 (00038928)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1988年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | チトクロムP450 / エチレン / 水酸化反応 / トルエン / キシレン / ジニトロトルエン / メフェンタミン / 自動還元 |
研究概要 |
1.チトクロムP450で知られている特長の一つであるオレフィンによる自殺的矢活にひきつづきとりくみ、エチレンの系でおこることを確認し、生成したN-アルキルポルフィリンを同定した。これは、この酵素系での反応機構との関連で重要であり、また、エチレンの生理的作用に関する知見を与えるものとなった。 2.P450の反応機構の研究の上で、筆者達が見い出したトルエン類の水酸化反応につき検討し、メトキシトルエン、メシチレン、P-及びO-キシレン、トルエン、ハロゲン化トルエンを基質としてモデル系で酸素化したところ生成物は、主としてベンジルアルコールが生成し、ベンズアルデヒドを伴った。それぞれの基質には対応するアルコール及びアルデヒドが得られた。アルコールブ酸化が止る反応はこの系に特有である。又、クメン化合物等の同位体効果の実験結果を合わせて考察を加えた結果、ハメットбб^+との間に相関関係があり、同位体効果も大きいことが明らかになり、基質からの電子移動が初期過程であること示した。 3.P450の反応サイクルの中でヘム蛋白の酸化還元反応は重要な位置を占めるが、これとの関連で新たに見い出したヘムの"自動還元"の機構をモデル系で検討し、その機構を明らかにした。それは、イソシアニドを共存させることにより、還元反応の進まないヒドロキノンとの系が、還元能力を持ちヘムが還元されるものであり、従来の"モデル"にないクリティカルポイントを見い出し、基礎的知見を得ることができた。 4.P450関与の代謝反応と薬効毒性との関連をメフェンタミンとジニトロトルエンを対象にラットでのin vivo、in vitro実験を行った結果、両物質の全体の代謝経路で、第一相反応に本酵素が単独又は他の酵素と一緒に作用すること、薬効、変異原性発現にかかわる代謝活性化反応にも一定の役割をはたしていることが示された。
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