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金属置換によるマルチ銅酸化酵素の活性中心の解明

研究課題

研究課題/領域番号 63540487
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 無機・錯塩・放射化学
研究機関金沢大学

研究代表者

櫻井 武  金沢大学, 教養部, 助教授 (90116038)

研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1988年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワードラッカーゼ / セルロプラスミン / アスコルビン酸酸化酵素 / マルチ銅酸化酵素 / EPRスペクトル / MCDスペクトル / 金属置換 / 金属酵素
研究概要

ウルシラッカーゼ、ウシセルロプラスミン、きゅうりアスコルビン酸(ビタミンC)酸化酵素のタイプICuをHgまたはAgに選択的に置換することに成功した。そして、主としてEPRスペクトルを用いて、タイプII、IIICuの配位グループが2〜3個のヒスチジンイミダゾール基であることを明らかにした。次いで、ラッカーゼのタイプII、タイプIIICuサイトをCo(II)に置換することに成功し、MCD(磁気円二色性)スペクトルから、タイプII、IICu結合部位の立体構造が大きく4面体的なひずみを伴っていることを明らかにした。また、タイプII、IIICuサイトは若干配位子場の強さが異なっていることがわかった。さらにこのCo(II)置換を通じて、マルチ銅酸化酵素のタイプIIICuサイトは軟体動物や節足動物のO_2運搬体であるヘモシアニンや微生物、カビなどに広く含まれるチロシナーゼの活性中心と極めて類似性の高いことが示された。以上のような金属置換の研究によってタイプIIサイトとタイプIIIサイトは空間的にも極めて近接しており、タイプIICuの存在がタイプIIICuの酸化状態や反応性などに強く影響し、コントロールする働きもあることが明らかとなった。これは最近いまさらのように主張される集積反応場において協同効果が極めて巧妙に現われる例であって、生体系が如何に上手にこのような協同効果を生みだしているかという手本になると考えられる。今後はさらに多様な金属ハイブリッド酵素が作られれば、反応メカニズムの解明につながることが期待される。また、アスコルビン酸酸化酵素の一次構造は別のグループによって読みとられたので、今後は大腸菌に発玖させる研究展開が期待される。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 櫻井武: Inorganica Chimica Acta. 152. 139-143 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 櫻井武: Inorganica Chimica Acta. 157. 117-120 (1989)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 櫻井武: Biochomistry.

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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