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ヘム蛋白質およびモデル化合物の酸化還元反応機構

研究課題

研究課題/領域番号 63540489
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 無機・錯塩・放射化学
研究機関奈良女子大学

研究代表者

塚原 敬一  奈良女子大学, 理学部, 助教授 (70112117)

研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1988年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワードヘム蛋白質 / ミオグロビン / 再構成ミオグロビン / 酸化還元反応機構 / 配位構造変化 / マーカス理論の適用
研究概要

1.再構成ミオグロビンの酸化還元反応ーープロトポルフィリンIXの2、4-置換基をH、C_2H_5、COCH_3、COC_2H_5で置換したヘムやテトラスルフォフェニルポルフィナト鉄(III)、Fe^<III>(tpps)、錯体を合成し、アポミオグロビンに再構成させた。これらの再構成メトミオグロビンとNa_2S_2O_4、〔Ru(NH_3)_6〕^<2+>、〔Ra(edta)(H_2O)〕^<2->などの還元剤と酸化還元反応を速度論的に調べ、天然のメトミオグロビンと比較した。2、4-置換基の変化はミオグロビンの酸化還元電位に影響を与え、メト型とデオキシ型との電子交換反応速度定数には影響を与えないことがわかった。これは天然および再構成メトミオグロビンの配位構造が6配位と共通していることに寄因し、酸化還元反応速度が配位構造変化によって規制されていることを示唆する。一方、Fe^<III>(tpps)錯体を再構成したメトミオグロビンの還元反応速度は還元剤の濃度およぴ種類に依存せず、一定となった。これは還元反応が蛋白質のコンホメーション変化に支配されていることを強く示唆しており、現在、円偏光二色性による反応速度の追跡を検討中である。tppsーmetMbでは、E7ヒスチジンもヘム鉄に配位しており、興味深い。
2.遠位ヒスチジンを修飾したミオグロビンの酸化還元反応ーー遠位ヒスチジンをBrCNで修飾したヘム鉄が5配位構造のメトミオグロビン(BrCN met Mb)の還元反応の速度論的パラメーターを求め、天然のメトミオグロビンと比較した。また、電子移動反応に対するマーカス理論を適用した。その結果、ミオグロビンの電子交換反応に関するエネルギー障壁はエンタルピー変化によって主として規制され、△H^*はBrCN-metMbの方が天然のmetMbより約10kcal/molだけ小さくなることがわかった。これは天然のmetMbでは還元に伴って配位水分子の解離が必要なのに対し、BrCN-metMbではもともと5配位構造のため、それがないことに寄因しているためであることがわかった。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Keiichi.Tsukahara: Journal of the American Chemical Society. 111. No.6 (1989)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] Keiichi Tukahara: Bulletin of the Chemical Society of Japan.

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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