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金属原子を電子供与配位子とする多核メタロセン誘導体の研究

研究課題

研究課題/領域番号 63540493
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 無機・錯塩・放射化学
研究機関東京都立大学

研究代表者

佐野 博敏  東京都立大学, 理学部, 教授 (20086995)

研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1988年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード多核メタロセン / フェロセン / ルテノセン / フェロセニルルテノセン / メスバゥァースペクトル / 固体高分解態NMR / 付加化合物
研究概要

これまでに、いくつかの〔2〕フェロセノファンや二核フェロセンおよび鉄とルテニウムを含む二核メタロンセンの鉄もしくはルテニウム原子がHgCl_2やSnCl_4などのルイス酸に配位することを見いだしたが、これらの生成物について、その分子構造や電子状態については不明なことが多く、特に鉄とルテニウムを含む二核メタロセンであるフェロセニルルテノセンの付加化合物においては、鉄、ルテニウムいずれの金属がルイス酸に配位するのか不明であった。本研究では、特にその点に着目し、メスバゥアー分光法と固体高分解能NMR分光法を用いて、金属ー金属結合の存在状態を検討した。
^<13>CーCPーMAS NMRの測定の結果、ルテノセンとHgCl_2、SnCl_4およびI_2の付加化合物では、Cp環の^<13>Cの化学シフトに低磁場シフトが観測されRuーHg、RuーSnなどの金属ー金属結合の存在が示唆された。フェロセンとHgCl_2との付加化合物においても同様な低磁場シフトが観測された。フェロセニルルテノセンとHgCl_2、SnCl_4およびI_2との間には安定な付加化合物が形成されるが、メスバゥアースペクトルの結果はフェロセニルルテノセン自身よりも大きな四極分裂を示すもの(HgCl_2付加物)と小さな四極分裂を示すもの(SnCl_4、I_2)に分類された。HgCl_2付加物においては、フェロセテンとルテノセン両部分のCp環の^<13>Cに低磁場シフトが観測され、FeーHg、RuーHgの化学結合が示唆されたが、I┣D22付加物の場合には、ルテノセン部分の┣D113┫D1Cに低磁場シフトが観測され、その大きさは、X線構造解析の結集からRuーIの結合が明らかにされているルテノセンーI┣D22┫D2付加物の場合とほぼ同じであった。したがってI┣D22┫D2付加物において、I┣D22┫D2は鉄ではなくRuの方に結合していることが明らかとなった。このことは、メスバウアーの結果とも一致している。SnCl┣D24┫D2付加物は吸湿性が大きく、NMRの測定はできなかったが、┣D157┫D1Feおよび┣D1119┫D1Snメスバゥアースペクトル結果から、RuーSn結合の存在が示唆された。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Masanobu WATANABE: Bull.Chem.Soc.Japan. 61. 827-833 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] Masanobu WATANABE: Hyperfine Interaction. 40. 355-358 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] Masanobu WATANABE: Chem.Letters. 1457-1460 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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