• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

高等植物体シンク活性の道管灌流法による解明

研究課題

研究課題/領域番号 63540530
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 植物生理学
研究機関名古屋大学

研究代表者

岡本 尚  名古屋大学, 理学部, 助教授 (80022557)

研究分担者 加藤 潔  名古屋大学, 理学部, 助手 (00109258)
研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1988年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワード構成的硝酸イオン吸収系 / プロトン共役輸送 / トーモロコシ根 / 硝酸をシグナルとするプロトンポンプの活性化
研究概要

トーモロコシ根のシンク部分の構成的硝酸イオン吸収系の性質を研究した。イオンクロマトグラフによって細胞内外の硝酸イオン濃度を、細胞内微小電極によって膜電位差を測定したところ、硝酸イオン吸収は2×10^4J/moleの能動輸送であることがわかった。この吸収はNaN_3によって完全に阻害される。またシンク系の細胞膜は硝酸イオンを与えられるとまず数mV脱分極し、次いで硝酸イオンの吸収に伴って10数mV過分極する。この過分極は吸収と同じくNaN_3(10^<-4>M)によって完全に打消され、膜電位は硝酸がないときにNaN_3によって脱分極したと同じレベル迄減少する。しかもこの過分極は硝酸イオンを除いても元に戻らない。このことは適応的に形成される硝酸イオン吸収系がプロトンと硝酸イオンとを1:2で起電的に共役輸送すると言われているのに対し、構成的硝酸輸送系では共役輸送自体は起電的でないか、2:1以上のそれだけなら脱分極を起す逆起電性共役輸送であることを示唆している。過分極が生ずるのは硝酸イオンをシグナルとして起電性プロトンポンプの活性化が起り、これは硝酸イオンを除いてもなくならないと考えるほかない。
次いでイオンクロマトグラフによって硝酸イオンの吸収速度と濃度との関係を定量的に測定したところ、Km=0.25mMのミハエリスーメンテン型の吸収曲線が得られた。一方膜電位の過分極と硝酸イオン濃度との量的関係を求めたところ、硝酸イオン濃度が0.5mM以上になってはじめて起こるonーoff型の反応であることがわかった。またセミミクロpH電極によって硝酸吸収とプロトンの細胞膜をよぎる出入りとの関係を調べたところ、硝酸イオンが活発に取り込まれていても根外液はかなりの速さで酸性化し、NaN_3でプロトンポンプの活動を止めるとはじめて一過性の大きなアルカリ化がみられた。これらの事実も上記の仮説を支持している。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] N.Higuchi;H.Okamoto;K.Katou: Plant and Cell Physiology.

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

URL: 

公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi