研究課題/領域番号 |
63550021
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用物性
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
中村 輝太郎 東海大学, 工学部電子, 教授 (90013458)
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研究分担者 |
月花 靖雄 東海大学, 工学部電子, 教授 (80055798)
松森 徳衛 東海大学, 工学部電子, 教授 (40055661)
秋葉 幸男 東海大学, 工学部電子, 一級技術員
黒須 楯生 東海大学, 工学部電子, 教授 (30056204)
飯田 昌盛 東海大学, 工学部電子, 教授 (50056008)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1988年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | YBaCuO / 磁界検出素子 / メモリー効果 / 多孔性 / 粒界 / PTC効果 / BaTiO_3 / KNbO_3 |
研究概要 |
つぎの3つの研究を行った。 (1)セラミックス系超電導材料による磁気検出素子の試作 YBaCuOセラミックスを適当な形状に切り出し、4端子法測定回路を形成させ、外部磁束密度中におくと、電気抵抗が変化することを測定することにより、簡単な磁界検出素子を得ることができた。感度は0.9[Ω/T]、検出限界は1.5×10^<-5>[T]であった。 (2)YBaCuO系超電導体の電気・磁器的メモリー効果の研究 上の実験において、超電導体サンプルを外部磁束交度中におくと、4端子法測定回路の電圧測定端子間に電圧が現われるが、この電圧は、印加磁界をゼロにした後も存在し続ける。これはメモリー効果と考えてよい。このメモリー電圧は、印加磁界を増大させると増大するが、約10^<-2>[T]で一定となる。高温超電導材料は多孔性で、多くの粒界をもっているので、電流はジャングル・ジムのような道筋を通って流れると考えられる。メモリー効果のメカニズムは、このモデルにより説明される。 (3)強誘電体のPTC効果 BaTiO_3に希土類元素を極く微量混合焼成したセラミックスは、転移点Tcから上で正の温度係数positive temperature coefficient(PTCと略す)をもち、温度が60K上昇する間に抵抗率は10^4もの増大を示す。そのようすは、LaBaCuOの抵抗率の温度変化と酷似している。超電導と強誘電性との間には重要な関係が存在することが予想されるので、PTCを示すセラミックスの抵抗をLN_2温度まで測定した。その続果、抵抗率は室温附近でミニマムを示し、LN_2温度まで上昇することがわかった。これは世界最初の研究である。BaTiO_3と同じ結晶構造をもつ強誘電体KNbO_3においても、同様な結果を得た。強誘電体のこの異常な抵抗の温度変化は、本格的な研究を要求している。
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