研究課題/領域番号 |
63550037
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理計測・光学
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
飯田 誠之 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (90126467)
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研究分担者 |
作田 共平 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (60143814)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1989年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1988年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | レリ-フホログラム / アモルファス水素化炭素膜 / フオトエッチング / 光記録材料 / 記録保存 / レプリカホログラム / 回折効率 / 電鋳法 / フォトエッチング / レリーフホログラム / 直接記録 / フォトルミフッセンス |
研究概要 |
プロパンのグロ-放電分解により作製したa-c:H膜は光照射によってエッチングされる現象を呈することを見出している。本研究は、この現象を光記録に利用しようとする試みに関するもので、光の強弱に対応した凹凸を利用したレリ-フ型ホログラムの作製・再生・記録保存用レプリカ作製とその性能評価に係わるものである。 まず、UVHe-Cdレ-ザ-光(325nm)による2光線の干渉を直接膜に刻みつけることを試みた。He-Neレ-ザ-光(633nm)およびAr^+レ-ザ-光(488nm)を用いた膜よりの再生像は回折条件をみたし、またホログラム記録時に用いた光学系に期待される周期干渉縞の存在を示しており、実際にレリ-フ型の位相ホログラムがa-c:H膜上に形成されたことを決定的に証拠づけた。 光記録された情報は長期的には光によって劣化するので、これをさけ記録の永久的な保存を可能にするために、レプリカホログラムの作製を次に試みた。レプリカの作製は、オリジナル膜のレリ-フ型ホログラムを金型に写し取り、その金型からプラスチックにレリ-フを浮き上がらせる方法をとった。金型は光情報を表面にレリ-フとして持つa-c:H膜に金を蒸着し、これにニッケルによる電鋳をほどこして作製した。いくつかの材料について転写を試みたが、最も成功したのはポリ塩化ビニ-ル板の熱可塑性を利用した方法であった。この様にして得たプリカホログラムの回折効率は、オリジナル膜の80%に達するものが得られ、本質的にレプリカとして十分利用できることが明らかとなった。またこの方法は、同一記録情報を多量に作製する際にも利用でき好都合である。 以上のように、a-c:H膜は、光プロセスのみによって高分解能で光記録が可能で、またその記録の劣化のないレプリカへの転写も可能な興味深い可能性を持つ新材料であることが、始めて明らかとなった。
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