研究課題/領域番号 |
63550049
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用物理学一般
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
佐々木 孝友 大阪大学, 工学部, 助教授 (50029237)
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研究分担者 |
西村 博明 大阪大学, 工学部, 助手 (60135754)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1988年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 結晶成長 / 波長変換 / 有機非線形光学材料 / 紫外線発生 / エルアルギニンリン酸 / 重水素化 / レーザー高調波発生 |
研究概要 |
X線リソグラフ、光化学反応等の研究用に、強力紫外線が要求されている。赤外領域で安定発振をするYAGレーザー(波長1.06μm)が開発されているので、高効率波長変換が可能な非線形光学素子を用い強力紫外線発生を試みる方法が行なわれている。LAP(Lーアルギニンーリン酸)結晶は最近発見された新有機非線形結晶であり、特に紫外線領域で従来用いられているKDP(リン酸第1カリ)の約2倍もの高効率を有しているが赤外域でOH基等による光の吸収があるため、高繰返しレーザー用には使用が困難であった。申請者は、LAPの重水素化(DーLAP)行うことにより、1.06μmでの吸収を減少させ、高効率繰返しレーザー用波長変換素子の試作を行なった。得られた結果は以下の通りである。 (1)寸法2cm×2cm×4cm程度の透明なDーLAP結晶を育成することができた。(2)赤外吸収スペクトル測定法により重水素置換率は、ほぼ90%程度と評価できた。(3)連続YAGレーザー光(出力5w)を照射、結晶の吸収による温度上昇を調べた結果、通常のLAPでは中心温度が約60℃にまで上昇したが、DーLAPでは24℃(室温20℃)で約4℃程度の上昇に過ぎず、1.06μmにおける吸収が重水素により極めて減少していることが分った。(4)Qスイッチレーザー光による耐レーザー損傷性を調べた結果では1nsecのパルス幅を持つYAGレーザーに対し、内部損傷閾値は40J/cm^2以上が得られKーDP等の無機材料よりもはるかに強いことが判名した。(5)非線形光学定数dを測定した結果KーDP結晶の約2倍の値が得られた。 以上のようにDーLAPがYAGレーザーを用いた紫外線発生用非線形光学材料として極めて優れていることが判明したので今後はさらに大型の結晶を育成して行くと共にレーザー装置への導入、紫外線発生の実用化を目指す予定である。
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