研究課題/領域番号 |
63550113
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機械要素
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
白石 彦一 東北大学, 科学計測研究所特殊精密工作研究施設, 助手 (30006142)
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研究分担者 |
鎌田 治 東北大学, 工学部精密工学科精密測定, 教授 (00006131)
佐藤 松雄 東北大学, 科学計測研究所精密機械計測, 講師 (00006149)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1988年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 防振合金(SIA) / 炭素鋼(S45C) / 歯車 / 振動騒音 / 固有振動 / 振動加速度 / パワースペクトラム |
研究概要 |
歯車の振動・騒音を減少させる目的で歯車状に自己減衰性の大きい鉄系の強磁性防振合金(SIA)用いて振動および騒音の試験を行い、従来より多く用いられている鋼(S45C)製歯車と対比した。 その結果、SIA歯車の方がS45C歯車より軽負荷の運転において4〜6dB程度騒音の減少効果が認められた。しかし、SIA歯車は周速と負荷の増加に於いては耐摩耗製に劣り歯面の損傷が激しいので、歯面をタフドライド法で硬化処理を施した結果、動力伝達用歯車として実用性のあることを確かめた。それゆえ、本研究費補助金で購入した中型の加振器を用いて防振合金状の基礎的な振動の減衰特性を調べるため、次のような実験を行い、その結果を列記した。 1.試験片を用いて捩りおよび横自由減衰振動の実験を行い、その減衰波形より対数減衰率を求めると、SIAはS45Cの約7倍の高減衰率を有し、応力依存性の非線形振動を有することを確かめた。 2.歯車単体を軸に固定して、外周の一端を軸芳香に加振して振動モードによる各々の節線を確認し、試験歯車の固有振動を求めた。その結果、振動のパワースペクトラムのピークトラムのピークレベルはSIAの形がS45Cより約5dB程度の減少高価が認められた。 3.静止中の一対の歯車をかみ合わせて、一方を一定出力のランダム信号で加振して、相手歯車の振動の伝達経路や固有振動等について調べた。その結果、振動の伝達経路や固有振動に対しては歯車の形状効果が支配的であり、振動パワースペクトラムのピークレベルは高周波領域でSIAはS45Cよりも約10dB程度の減少効果認められ精密工学会春季大会で報告する。今後、歯面を硬化処理した歯車についての動物振動試験を行い、更に、歯車軸にSIA材を用いて軸を含んだ歯車系の振動特性を調べたいと考えている。
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