研究課題/領域番号 |
63550151
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
熱工学
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
熊谷 哲 東北大学, 工学部, 助教授 (30134026)
|
研究分担者 |
島田 了八 東北大学, 工学部, 助教授 (30091698)
|
研究期間 (年度) |
1988 – 1989
|
研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1989年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1988年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | 沸騰熱伝達 / 低液位 / 制限空間 / 伝熱促進 / 傾斜伝熱面 / 多孔干渉板 / ドライアウト / 傾斜位熱面 / 蒸気ド-ム / 変動液位 |
研究概要 |
高発熱密度の電子機器の冷却や浸漬型の蒸気発生器などへの応用を目的とした、低液位や空間制限による伝熱促進について、昨年度に引き続き実験的研究を進めた。 1.低液位沸騰ではその伝熱促進に影響を及ぼす諸因子について、とくに伝熱面への液体の供給の観点から検討を加えた。液体は常に伝熱面の周囲から中心に向って流入するが、気泡の生成に伴う波動の、沸騰容器壁面での反射の影響や、伝熱面の濡れ性を表わす接触角の影響は、沸騰の様相にはかなりの変化をもたらすが、時間平均値としての伝熱特性に対しては大きくない。一方伝熱面の大きさは低液位での沸騰に決定的な影響を及ぼし、小さい伝熱面ほど低熱流束域で蒸気ド-ムの形成による伝熱促進が大きい。これはドライアウト発生期間が短いことによる。さらに1mm程度の低液位の限界熱流束は、小さい伝熱面では液位が十分ある場合に比べて1.5倍にも達する。これはプ-ル沸騰でバ-ンアウトを引き起こす原因となる大きな二次気泡が、低液位では形成されないのが原因である。 円錐形伝熱面を用いると、全体としての伝熱促進は水平面よりも小さい場合が多いが、より液位の低いところでも安定した沸騰を持続できる利点がある。限界熱流束は円錐形伝熱面を用いることで増大させることができるが、増大率はあまり大きいとはいえない。 2.制限空間の沸騰では、多孔干渉板を用いた実験から、適当な穴径の組合せとすきま間隔により、小温度差でいわゆる高性能伝熱面に匹敵する高い熱流束が得られることが明らかになった。とくに水を用いた場合には、穴径4mmとピッチ14mmと穴径1mmとピッチ8.1mmの組合せで、伝熱面と干渉板のすきまを0.12mmとした場合が最も性能が良いという結果を得た。
|