研究課題/領域番号 |
63550220
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電力工学
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
真壁 利明 慶応義塾大学, 理工学部・電気工学科, 助教授 (60095651)
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研究分担者 |
玉河 元 慶応義塾大学, 理工学部・物理学科, 教授 (90022970)
諸隈 之彦 慶応義塾大学, 商学部, 助手 (60051611)
山下 久直 慶応義塾大学, 理工学部・電気工学科, 助教授 (00051839)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1989年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1988年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 低周波プラズマ / 反応性プラズマ / CH_4 / H_2プラズマ / 時間、空間分解発光分光分析 / RFプラズマのモデリング / デポジション / 炭素薄膜 / 低周波放電構造 / 時間、空間分解発光分析 |
研究概要 |
RF反応性プラズマで生起しているデジタル的「物理過程」とアナログ的「化学過程」を、それぞれ制御し、機能性薄膜を低温下で創製するハイブリッド手法を放電プラズマの立場から確立することを研究指針としている。薄膜形成技術として最大効率を誇るプラズマプロセスは、高温気体、基板下でのデポジション技術であるために、1):高温下で塑性変形する高分子材料面へのデポジション、並びに、2):高温下で分解してしまう生体材料等の生成には不向きな点に最大の問題点がある。本研究では、高温下での薄膜生成過程が定性的、かつ経験的に把握されている各種炭素薄膜を例として、これら炭素薄膜の低温下創製を100kHz程度の低周波数で定量的制御系として実現することを具体的な目的とした。その結果具体的成果として、 (1)炭素薄膜生成用、CH_4/H_2、RF放電を先に独自に開発した時空間分解発光分光分析手法から、25k<f(Hz)<20Mの広範囲にわたり診断し、シ-ス幅、自己バイアスと励起源周波数の関連を詳細に初めて明らかにした。Arにおける同様な観測との比較から、CH_4/H_2では維持電圧の急減する周波数域の幅が狭く、3MHz付近に大きな自己バイアスが出現すること、これは周波数の増加でイオン種がH^+からH_2^+に変化するためである。 (2)周波数が100kHz程度に減少すると、堆積面へのイオン衝撃による堆積物の再放出が出現することを時空間分析から発見し、薄膜硬度との関連性を論じた。ドップラシフトから衝撃エネルギ-が算定可能な事を示唆した。 (3)LIF診断を実現するためにはチャンバの改造が必要であることを63年度の報告で指摘した。残念ながらこれは実現されず、ラジカル分子の輸送から薄膜と周波数の関連性を論ずることは出来なかった。 以上、当初の目的を8割程度達成出来た。
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