研究課題/領域番号 |
63550238
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子材料工学
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
宮里 達郎 九州工業大学, 情報工学部, 教授 (90029900)
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研究分担者 |
古川 昌司 九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (30199426)
斗内 政吉 九州工業大学, 情報工学部, 助手 (40207593)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
500千円 (直接経費: 500千円)
1989年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | 水素プラズマスパッタリング法 / 超微粒子シリコン結晶 / 多結晶シリコン膜 / 化合物半導体膜 / 低温結晶成長 / 磁界制御 / 歪み格子 / 超微粒子シリコン薄膜 / 多結晶シリコン薄膜 / II-VI族化合物半導体 / 低温半導体薄膜成長 / 配向制御 / 磁場効果 / シリコン / 水素プラズマ / 反応性高周波スパッタリング / 低温基板 / 超微粒子 / シリコン結晶 / 三次元量子効果 / 閉じ込め効果 / シリコン発光作用 / 光伝導性 / 粒径25 |
研究概要 |
高周波電力によって励起された水素プラズマの有する物質昇華作用を用いて、様々な薄膜状電子材料を作る研究を行った。特にこの水素プラズマはイオンの質量が小さい事とその並進運動速度が大きい事によって大きなロ-レンツ力を受ける事に着目して、その膜の形質の制御を行い、この方法が新しい様々な半導体材料・電子材料の作製方法として極めて有効であることを見いだしたので此処に報告する。 (1)シリコンタ-ゲットを用いて超微粒子シリコン結晶を作製した事。 この物質は発光性を有すると思われ三次元の量子効果の可能性も有るが寧ろ粒径が数nmと極めて小さい事によって、シリコン結晶の表面格子緩和の部分が大きな割合を占め、バルクのシリコン結晶とは異なる「歪み格子」から成る「新しいシリコン」の可能性が高い。物性・応用の両面から注目される。 (2)(1)で出来た微粒子シリコンの多結晶シリコン膜への結晶性の改善。 基板温度400℃において製膜したものは、ほぼ100%の結晶から構成され、而もダングリングボンドを有効に除去出来る水素を約3%含んでいる事が確認された。又、基板温度を100℃から400℃迄変化させる事に因って粒径を5nmから25nmの多結晶シリコンに変化する事を見いだした。更に製膜中に約50ガウスの垂直磁界を印加する事により(110)配向膜が無配向膜に成る事を見いだした。つまりこの研究に於いては磁界が極めて重要な役目を果たしている事が分かった。 (3)化合物半導体膜の作製に対する有効性についての研究。 エレクトロルミネッセンスデバイスに応用が試みられているZnS:Mnについて研究を行い、20℃という低温において結晶性の優れた、而も化学量論性も保たれた、即ちタ-ゲットと同じ組成の膜が得られるという驚くべき結果が得られた。即ちこの方法の高い有効性を世界に示した。
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