研究課題/領域番号 |
63550239
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子材料工学
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研究機関 | 青山学院大学 |
研究代表者 |
國岡 昭夫 青山学院大学, 理工学部, 教授 (50082756)
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研究分担者 |
中田 時夫 青山学院大学, 理工学部, 主管助手 (90082825)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1989年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1988年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 光CVD法 / 窒化シリコン / リン化インジウム / MIS構造 / 界面準位密度 / InP / MIS / 光CVD / SiNx絶縁膜 |
研究概要 |
InP-MISFETの基本性能については、チャネル中の実効移動度300cm^2/V・sが報告されているが、信頼性に関する技術的問題がある。これを解決するため界面特性が良く、安定性に優れたゲ-ト絶縁膜の開発が求められている。本研究はこの要望に応え得るものである。 光励起過程を利用したCVD法によるリン化インジウム(InP)表面に良好な絶縁膜を形成し、界面特性が良いMIS構造を作製すると共に、それの電子素子へ応用するための基本的な知見を得ることを目的とした。 絶縁膜としてSiN膜を取り上げ、光CVD法によって作製した生成膜組成と原料ガス流量(NH_3、SiH_4)の関係が明らかになった。すなわち、NH_3の占める割合が大きいほどSiN膜中の不純物が減少し、界面特性が向上した。またXPS,EPMA,AES,FT-IRなどによる膜およびInP表面の組成分析を行なった。その結果、光励起したNH_3によってInP表面に薄い窒化層が認められた。 光CVD法によるSiN膜作製時の基板温度の上昇に伴いSiN/InPの界面準位密度が減少し、400℃以上では増加した。最小値はプラズマCVD法によって作製した膜に比べ、一桁以上小さな値を示した。 SiN膜に酸素を添加するとSiN/InP界面特性が向上すると共に安定性も向上した。また膜の生成速度およびBHFエッチング速度が増加した。InP表面層について分析した結果、InPの酸化層が確認された。この事はMIS構造において、半導体基板自体の化合物からなる絶縁膜形成の可能性を示唆するものであり、界面制御層としてInPの化合物を用い、その上にSiN膜を重ねることにより実用的な特性が得られる期待がある。またこの技術が界面安定化の向上に寄与するものと考える。
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