研究課題/領域番号 |
63550258
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子通信系統工学
|
研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
村尾 健次 宮崎大学, 工学部, 助教授 (00040973)
|
研究期間 (年度) |
1988 – 1989
|
研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1989年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1988年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
|
キーワード | 非線形力学系 / 一次元カオス / 時系列解析 / フロベニウス・ペロン作用素 / 不変密度 / エントロピ- / 自己相関関数 / パワ-スペクトル / フロベニゥス・ペロン作用素 / 単峰型写像 / パワースペクトル / ガレルキン法 |
研究概要 |
不変密度を有する区間力学系におけるカオスに対しては、その諸統計量(不変密度、相関関数、パワ-スペクトル、エントロビ-など)を、確率保存の関係を表すFrobenius-Perron積分作用素を用いて求める理論的方法がある。この方法は、解軌道を直接計算する通常の時系列解析法とは異なり、区間力学系を規定する写像についてのFrobenius-Perron作用素の固有値、固有関数を用いて諸統計量を表す方法であるが、統計量が解析的に得られる区間力学系は非常に限られる。区間力学系におけるカオスの擬似乱数への応用等を考えるとき、統計量が詳細に分かることが不可欠である。先に本研究代表者らは、有界な不変密度を有する区間力学系のカオスに対して、Frobenius-Perron作用素を区分的多項式で張られる関数空間上でガレルキン法により有限次元で近似することにより、カオスの諸統計量の有効な近似計算法を与えていた。本研究では、この方法を更に発展させて、不変密度の有界性、非有界性に拘らず諸統計量を安定に且つ精度良く計算する時系列解析法を提案し、以下のことを明らかにした。 1.非有界な不変密度を有する区間力学系として、Fully Developed Chaosを生成する系を例に取り上げ、本方法の有効性を示した。 2.不変密度を有する区間力学系が与えられたとき、その一次元写像から諸統計量を系統的に計算するプログラムパッケ-ジを与えた。 3.種々の区間力学系のカオスに、上記提案の時系列解析法を適用し、区間力学系がどのような統計的性質特にパワ-スペクトルを有し得るかを調べた。 4.所定のパワ-スペクトルを有する区間力学系の構成(逆)問題は非常に困難であるが、本解析法を用いることにより、パラメ-タを種々変化させて試行錯誤的に最適解を得ることができる。
|