研究課題/領域番号 |
63550290
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子機器工学
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
伊東 一典 信州大学, 工学部, 助教授 (30043045)
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研究分担者 |
米沢 義道 信州大学, 工学部, 教授 (90020982)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1989年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1988年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 盲人用筆記支援システム / 音響フィ-ドバック / 音像定位 / 文字図形筆記補助 / 中途失明者 / 盲人用支援システム / 音響フィードバック |
研究概要 |
近年、糖尿病や交通事故などによる中途失明者が増加する傾向にある。中途失明者が中高年齢者の場合には、点字を修得することが困難であることが多く、文字や図形を失明前のように筆記したいという希望を持っている。ところで、視覚のフィ-ドバックがない場合には、福笑いのゲ-ムに見られるように、紙面の書くべき場所に、正しい形で文字や図形を筆記することはかなり難しい。 そこで、聴覚における音像定位を利用して、筆記する位置やマス目の情報を、音響情報に変換して与える音響フィ-ドバックによる文字図形筆記補助装置の可能性について検討した。本研究は2年度に渡って行われ、初年度は、基本システムを試作して、音響フィ-ドバックによる文字筆記の可能性を主に検討した。次年度は初年度の検討結果を考慮して、文字や図形を容易に筆記できるシステムの構築を目標に、筆記した文字の評価法の確立および音響スクリ-ンの分解能の向上などシステムの改善を計った。以下その概要を述べる。 1.本システムはパ-ソナルコンピュ-タ、感圧式のデジタイザ、ファンクションシンセサイザ、ボイスシンセサイザ、ヘッドホンなどで構成されている。文字や図形を筆記するためのマスに対応する音響スクリ-ンの左右は音響信号の両耳間レベル差、上下は周波数差で構成され、点音像の数は16×16から現システムでは100×100へ、また強度差および信号波形の要素も導入して、筆記が容易に行えるよう改善されている。更に音響スクリ-ンの外では合成音声による教示を行い、マスの把握を助けている。 2.本システムの評価は1文字の筆記に始まり、図形および横書きおよび縦書きの複数文字の筆記精度まで広範囲に渡った。その結果、音響フィ-ドバックの有効性を確認し、コンパクトなシステム構築の可能性を見出した。
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