研究課題/領域番号 |
63550301
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
計測・制御工学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
石田 明允 東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 教授 (60016540)
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研究分担者 |
宗田 大 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (50190864)
野城 真理 東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 助教授 (80014231)
今井 祥二 Institute for Med.& Dent.Eng., Tokyo Med.& Dent. Univ., Technical Official (10124687)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1989年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1988年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 瞬間回転中心 / 関節運動 / 雑音重畳信号の微分 / 雑音重量信号の微分 / 雑音を含む信号の微分 |
研究概要 |
本研究の目的は剛体の平面運動を記述する瞬間回転中心(instantaneous center of rotation:ICR)を高精度で計測し、これを関節運動の力学的な解析に応用することである。 1.ICR算出アルゴリズムの開発 ICRは剛体上のある代表点の位置と剛体回転角を基に算出される。従来は隣合う2時点におけるこれらの量のみを用いてICRを算出していたが、本研究ではその近傍の多数のデ-タを用いる平滑化により高精度でICRを算出するアルゴリズムを開発した。またこの方法の誤差解析を行い誤差がどの様に伝播するかを明らかにし、従来法に対する優位性を示した。これらの結果はシミュレ-ションによっても確認した。デ-タを取得するサンプリング間隔の選択は重要な要因である。そこで原信号に含まれる雑音成分と周波数帯域を考慮して、近似的な最適サンプリング間隔を求めた。 2.ICR計測システムの製作 座標計測装置とパ-ソナルコンピュ-タを用いて、上記のアルゴリズムによるICR計測システムを製作した。ICRが既知の機構を用いて本システムの精度を調べた結果、誤差は+3mm以内であった。 3.顎関節運動への応用 下顎の運動は左右2個の顎関節と歯列により誘導される運動である。頭部を固定し下顎歯列に標点を取り付け、習慣的開閉口運動を行わせた時のICRの計測を行いその運動を解析した。この結果ICR軌跡は顆頭の下方に位置した。ICRの位置と関節面における滑り量には一定の関係があるが、顎関節運動にこれを適用すると関節の形と運動の向きから必ず滑りを伴うことが分かった。また咀嚼筋のモ-メントア-ムをICRを用いて計算すると回転中心を顆頭に固定した場合に比べて2倍程度変化した。
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