研究課題/領域番号 |
63550329
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
船舶抵抗・運動性能・計画
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
平野 進 大阪府立大学, 工学部, 講師 (70081388)
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研究分担者 |
西尾 茂 大阪府立大学, 工学部, 助手 (30208136)
高松 健一郎 大阪府立大学, 工学部, 助手 (10081390)
姫野 洋司 大阪府立大学, 工学部, 教授 (50081394)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1990年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1989年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1988年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 海中動物 / 推進効率 / 遊泳動作 / 定常波動 / 弾性体模型 / 比較則 / 遊泳実験 / 準定常波動 / 尾びれ剛性 / 遊泳速度 / 屈曲振動体の遊泳フォ-ム / 細長体理論による数値計算 / 最適遊泳フォ-ム / 屈曲振動体模型の機構 / いるかの相似則 / いるか泳ぎ / 柔軟体自航模型 / 2節振動推進 |
研究概要 |
水中において、いるかは体長に比例した速度を出せるということを示す資料がある。このような高速遊泳ができるためには抵抗が少ないこと、推進効率の高い遊泳動作であること、大きなパワ-が出せることなどの条件が考えられる。本研究においては2番目の推進効率の高い遊泳動作に焦点を絞り、これをいるかの自航模型を用いて実験的に解明することを目的とした。この研究は(1)実物の遊泳動作の調査・解析、(2)模型の製作、(3)泳動実験・抵抗試験などから成る。実物の調査対象にはタイヘイヨウハンドウイルカを選び、実物の寸法測定から線図を作成し、同種のいるかに背泳ぎをさせて遊泳動作を記録し、線図などを用いて解析した結果、実物の遊泳動作はホギングとサギングを繰返す定常波状の波動動作であることが分かった。しかし、ライトヒルの理論によれば、効率よく遊泳するには進行波状の波動を体の後方へ送ることが必要で、ここで得られた定常波状の波動動作では効率は50%を超えないとしている。そこでこの定常波状の遊泳動作を行なう模型を作り効明することにした。剛な構造の模型では、進度上の問題があり、ここでは弾性体模型を用いることにした。すなわち、縦強度部材としてピアノ線を用い、実物の1/10縮尺模型を製作した。この模型のピアノ線径は、実物との間に仮定も交えて相似則を考えて決めた。実験は抵抗試験と泳動実験を行なった。泳動実験は模型の剛性3種類について行ない振動特性曲線などを得たが最高速度は毎秒0.5m、Fn=0.3であった。体長30cmの魚は毎秒体長の2〜3倍の持続速度が測定されているから、この模型では毎秒0.6〜0.9m程度に相当する。速度がでない原因の1つは外被の抵抗が大きいこと、他は遊泳動作によるもので、実物の動作を調べたこところからホッグからサッグへ移るときに頭部と尾部の動きに位相差のあることが分かった。今後はこれらの点について模型を改善し、より実物に近付けて実験を行なう。
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