研究課題/領域番号 |
63550344
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
土木構造
|
研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
久保 全弘 名城大学, 理工学部, 教授 (50076577)
|
研究分担者 |
近藤 明雅 名城大学, 理工学部, 講師 (10023350)
|
研究期間 (年度) |
1988
|
研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
|
配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1988年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | 連続合成桁 / プレートガーダー橋 / オートストレス設計 / 負の曲げ実験 / 耐荷力 |
研究概要 |
オートストレス設計(ASD)法を連続合成プレートガーダー橋に適用するためには、負の曲げを受ける中間支点付近の断面には所要の耐荷力のほか、塑性回転容量も要求される。本研究では、合成桁の負の曲げ実験と連続合成桁の極限強度解析を行い、ASD法の適用性を検討した。 1.合成桁の負の曲げ実験 試験体は、ずれ止めを十分に配置した鉄筋コンクリート床版と垂直補剛材付き鋼溶接桁の合成桁である。床版は幅50cm、厚さ16cmのコンクリート断面で、軸方向鉄筋(鉄筋比2%、周長率0.5cm/cm^2)が配置してある。鋼桁は腹板の幅厚比(99,122,155)とフランジの幅厚比(8.4、10.9、13.5)を変化させた5種類の非対称I形断面である。実験では、上下を逆にした合成桁の単純ばりのスパン中央に集中荷重を静的に作用した場合の荷重一変形性状を調べた。床版に初期ひび割れが発生した後、比較的早期の荷重段階から鋼桁に軸方向鉄筋を加味した鋼断面で抵抗することが確認された。全試験桁で鋼断面の降伏モーメントを上回る耐荷力が得られたが、載荷点の塑性回転容量は鋼桁断面の幅厚比によって異なり、特に圧縮フランジの幅厚比が大きくなると、急激な耐力低下を伴う。 2.連続合成桁の極限強度解析 中間支点上の負の曲げに対する回転量を、本実験結果をもとに弾性-軟化型としてモデル化した。曲げとせん断を受ける耐荷力はAISC LRFD規準の手法を用いて推定した。集中荷重と等分布荷重が作用する場合の2スパン連続合成桁を塑性メカニズム解析した。崩壊荷重は正と負の曲げ断面の全塑性モーメントの比率によって影響される。しかし、実橋の範囲では塑性回転量の軟化に伴う強度低下は小さい。 本研究から、負の曲げに対し鋼断面の降伏モーメント以上の耐荷力が確保される合成桁橋には、ASD法を十分適用できることがわかった。
|