研究課題/領域番号 |
63550364
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
基礎・土質工学
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
藤本 廣 宮崎大学, 工学部, 教授 (70040962)
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研究分担者 |
瀬崎 満弘 宮崎大学, 工学部, 助手 (80136803)
中沢 隆雄 宮崎大学, 工学部, 助教授 (70041027)
横田 漠 宮崎大学, 工学部, 助教授 (90037888)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1990年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1989年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1988年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 第三紀泥岩 / 斜面崩壊 / 切土 / 補強土 / 進行性破壊 / 残留強度 / 安定勾配 / 要因分析 / 軟岩 / 層すべり / 鉄筋 / 頁岩 / すべり / 擁壁 |
研究概要 |
本研究の目的は、通常の設計切土勾配では安定しにくい第三紀砂岩・泥岩互層の合理的な切土勾配の設計基準並びに鉄筋による補強効果推定法の確立を図ったものである。そのために、計画的に以下の3項目について研究した。(1)宮崎県の四万十累層群上部(第三紀日南層群)に属する既往の切土斜面設計資料による統計的安定勾配の推定。(2)泥岩の風化・粘土化に伴うせん断強度変動特性の把握。(3)砂岩・泥岩互層切土斜面に対する鉄筋補強効果の合理的推定法の確立。 1.統計的手法による安定勾配の推定 第三紀日南層群切土斜面(72斜面)における既往の崩壊の有無に関する要因資料(斜面勾配・斜面高・泥岩層の傾斜角・湧水状況・泥岩の風化程度)について要因分析を行った結果、独自に定義した“崩壊率"と“要因総合評価点"とに基づいて、今後の計画切土斜面工事に対して安定勾配の目安を容易に求め得る図表を作成することができた。 2.泥岩の風化・粘土化に伴うせん断強度変動特性の把握 人為的に泥岩を粉末化した試料土について、含水比の変動に伴う繰返し一面せん断試験による残留強度の変化を求め、その結果から、切土に起因する進行性破壊を対象にした斜面安定計算に有効なせん断強度定数(粘着力:C=0゚,せん断抵抗角:φ=28.5゚)を得ることができた。 3.鉄筋補強効果の推定 泥岩の軟弱化による砂岩・泥岩互層斜面のすべり崩壊を対象にした鉄筋による斜面補強の室内模型実験デ-タを解析した結果、せん断強度定数(C,φ)に換算した鉄筋による補強効果は、Cで30%,φで15%に達することが判明した。 以上の成果を基にして、今後、現地実験による検証を進める予定である。
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