| 研究課題/領域番号 |
63550404
|
|---|
| 研究種目 |
一般研究(C)
|
| 配分区分 | 補助金 |
|---|
| 研究分野 |
建築構造・材料
|
|---|
| 研究機関 | 宇都宮大学 |
|---|
研究代表者 |
上村 克郎 宇都宮大学, 工学部, 教授 (70177583)
|
|---|
| 研究分担者 |
橘高 義典 宇都宮大学, 工学部, 助手 (20177877)
小西 敏正 宇都宮大学, 工学部, 教授 (10016834)
上村 克郎 宇都宮大学, 工学部, 教授 (70177583)
|
|---|
| 研究期間 (年度) |
1988 – 1989
|
| 研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
| 配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1989年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1988年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
|
|---|
| キーワード | コンクリ-ト / 表面 / 表層部 / 養生剤 / 引抜き耐力 / 埋込みボルト / 養生 / コンクリート表面 / 水分保持性能 / 膜養生剤 / 造膜速度 / モルタル供試体 |
|---|
| 研究概要 |
モルタルならびにコンクリ-トは、硬化・乾燥の過程において表面から水分が散逸する。そのために表面層の強度・硬度が不足し、中性化等も進行し耐久性を損なう。本研究では、表面層からの水分散逸を養生剤の塗布より防止する方法と、それによって得られるコンクリ-トの性能の向上について実験検討したものである。まず、膜養生剤の水分保持性能を向上させるためには、造膜速度を速める、形成後のフィルムを厚くする、あるいはフィルムに保水性を与える等の手段が有効であることが明らかになるとともに、モルタルならびにコンクリ-トの水分保持性に関わる因子として膜養生剤の材質、塗布厚、表層膜の造膜速度、乾燥条件等が抽出された。また、水分保持性能の優れた膜養生剤はモルタルならびにコンクリ-ト表層部の組織をち密にし強度を向上することが明らかになった。次に、コンクリ-ト表層部の強度評価方法として埋込みボルトの引抜き試験に着目し、ボルトの引抜き強度に及ぼす養生剤の種類、乾燥条件、コンクリ-トの条件等について検討した。その結果、各埋込み深さにおいて、ボルトの引抜き耐力はコンクリ-ト表面の膜養生剤の透湿度に比例して弱くなることが明らかになった。その傾向は水セメント比が大きいほど顕著であった。膜養生剤塗布と無塗布との差は初期材令では小さく、材令の経過とともに大きくなる傾向があり、また、送風により乾燥を受けたものは長期の強度増加が期待できないことが明らかになった。その傾向は表面部に近い部分ほど顕著であった。これは、膜養生剤の透湿度ならびに水セメント比が大きいものほど、表層部からの水分散逸が大きく、水和反応が阻害されやすいためと考えられた。したがって、脱型後のコンクリ-ト表面の強度を膜養剤により向上させるためには、透湿度が小さく、水分の保持性能の高い膜養生剤が有効と考察された。
|
