研究概要 |
本研究はレ-ザ-表面改質過程の解析を目的とし,これに必要な物性値の測定および有限要素法による表面改質過程の熱解析を行った。 まず,各種鋳造用アルミニウム合金のCO2レ-ザ-光吸収率を試料表面のレ-ザ-反射強度測定により求める方法と,レ-ザ-照射中の試料温度上昇から入熱良を評価し吸収率を求める方法を試みた。2つの方法で求めた試料のレ-ザ-光吸収率は試料の表面粗さが小さい場合にはよく一致した。求めた吸収率は表面粗さと合金元素添加量に大きく依存し,その増加量に連れ増加することが示された。次にCO2レ-ザ-によりフェライト鋳鉄の表面を急速溶解凝固させ,その組織観察と有限要素法解析によりレ-ザ-表面改質技術の検討を行った。ここでは,試料表面にレ-ザ-をスポット照射し,溶解部寸法と照射時間の関係を求めた。この結果をレ-ザ-光吸収率をパラメ-タ-とした熱解析結果と比較し,吸収率の推定を行った。この結果,鋳鉄系合金のCO2レ-ザ光吸収率を約50%と算出した。この結果を基に,レ-ザ-走査法による試料表面の急速溶解凝固を行い,表面改質条件を検討した。 最後にYAGレ-ザ-によるFe-3%Si合金の表面非結質化を試み,最適照射条件を決定した。上記の研究成果は既に,「日本軽金属学会誌」と「鉄と鋼」に論文として掲載されているほか,「日本金属学会誌」に投稿準備中である。
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