研究課題/領域番号 |
63550527
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属材料
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
松浦 圭助 山形大学, 工学部, 教授 (00001157)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1989年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1988年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | Al基複合材料 / アルミナ繊維 / クリ-プ変形 / 高温強度 / 繊維方向の影響 / アルミナ繊維強化 / 連続繊維強化 / 短繊維強化 / クリープ変形 / クリープ破壊 |
研究概要 |
連続アルミナ繊維強化Al基複合材について573-773Kの温度でクリ-プ試験を行い、連続繊維強化材の高温変形機構と破壊挙動を検討し、次の様な結果を得た。 1.低応力域でのクリ-プ曲線は、ほとんど一時クリ-プ、あるいは僅かな二次クリ-プを示すだけで、三次クリ-プの段階には至らなかった。このときクリ-プひずみには、母相と繊維の弾性変形と擬弾性変形による可逆成分の他、不整配列の繊維付近の母相の塑性変形等による不可逆成分が含まれていた。 2.高応力域では、クリ-プ変形は繊維の局所的な破断の進展と母相の塑性変形によって進行し、試験片の破断を生ずるようになる。クリ-プ曲線は一次、二次、三次クリ-プの階段を示した。 3.低応力域と高応力域を分ける臨界応力は573Kで約500MPa、773Kで約450MPaであった。この臨界応力は最小クリ-プ速度応力依存性において認められた限界応力と一致しており、繊維の個々の破断が広く伝播して、試料全体の破断に導くに必要な最小応力と考えられる。 さらに高温引っ張り強度に対する繊維配列方向の影響を検討するため、引っ張り軸方向が繊維軸に対し0°、5°、10°、45°、90°の角度をなす試験片を用意し、室温から773Kの温度範囲で引っ張り試験を行った。各温度において、強度は引っ張り軸方向が繊維軸からずれると共に最初大きく減少するが、45°以上では大きな変化は見られなかった。この様な強度の方位依存性は、複合材の破壊の最大応力説によってほぼ説明される。破面観察の結果も、0°材では、繊維の破断と母相のせん断変形によって破断し、5°-90°材では破面は巨視的に繊維方向にほぼ平行で、おおよそ最大応力説に従っていた。
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