研究課題/領域番号 |
63550533
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属材料
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
森 勉 東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 教授 (40016259)
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研究分担者 |
堀江 史郎 東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 助手 (90114892)
加藤 雅治 東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 助教授 (50161120)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1989年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1988年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 銅 / 粒界 / 粒界エネルギ- / 酸素偏析 / 拡散 / 粒界析出 / 電子線損傷 / 粒界すべり / 2次欠陥 / 粒界エネルギー / 粒界拡散 |
研究概要 |
本研究は、内部酸化法にて導入した、Cu粒界上のSiO_2粒子の形状を測り、Cuの粒界エネルギ-(相対値)を決定することを第1の目的とした。次いで、粒界析出、粒界すべり等、粒界で起こる現象と粒界エネルギ-との相関を調べることを第2の目的とした。以下に得られた成果をまとめる。 1.〈110〉対称傾角粒界、〈100〉及び〈110〉ねじれ粒界のエネルギ-を粒界の回転角に対して求めた。〈110〉対称傾角粒界は、{111}Σ3、{113}Σ11、{221}Σ9に、〈100〉ねじれ粒界は、Σ5、Σ13、Σ17、Σ29、Σ41に、そして〈110〉ねじれ粒界は、Σ3、Σ11にエネルギ-カスプを持つことがわかった。また、〈110〉を回転軸とするΣ3、Σ11の非対称傾角粒界のエネルギ-も調べ、同一のΣ値を持つ粒界も、対称性が変るとエネルギ-を大きく変えることを明らかにした。さらに、粒界エネルギ-は、粒界上への酸素の偏析に強く依存することや、粒界上での酸素の拡散は粒内のそれより桁ちがいに大きいこともわかった。 2.Cu-Fe-Co合金でのFe-Co粒子の粒界析出は、粒界エネルギ-と強い相関を持つことがわかった(〈110〉対称傾角粒界、〈100〉ねじれ粒界)。すなわち、エネルギ-の大きい粒界上では、析出が起こりやすく、粒子の密度とサイズが増し、無析出帯の幅も広くなった。 3.〈110〉対称傾角粒界近くでの、電子線照射によってできる2次欠陥の生成状況を調べた。エネルギ-の大きい粒界は、点欠陥のsinkとなる能力が大きいことがわかった。 4.〈110〉対称傾角粒界と、〈100〉ねじれ粒界のすべりやすさを調べた。nm(ナノ・メ-トル)程度のすべり範囲では、エネルギ-の大きな粒界ほど、より低温ですべりが生じることがわかった。
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