研究課題/領域番号 |
63550541
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属材料
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
中山 豊 大阪府立大学, 工学部, 教授 (90081364)
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研究分担者 |
津田 大 大阪府立大学, 工学部, 助手 (80217322)
森井 賢二 大阪府立大学, 工学部, 助教授 (10101198)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1990年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1989年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1988年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 光磁記録薄膜 / 固体反応 / 積層薄膜 / 化合物形成 / MnーGa 系 / PtーMnーSb系 / 磁化特性 / PtMnSb相 / Mn_2Sb相 / 積層膜 / 磁気光学材料 / 結晶配向性 / イオンビームスパッタリング / 固相反応 / Cー軸配向性 / Mn系磁性薄膜 |
研究概要 |
本研究では積層超薄膜における固体反応に伴う化合物形成に焦点をあて、とくに高密度の光磁気情報記録材料への応用を目途として、二三の磁性薄膜の合成とそれらの磁気的特性を検討した。主な成果は以下の通りである。 1 MnーGa 系薄膜の合成と磁気特性 あらたな光磁気記録材料の物質探索として、これまでにほとんど報告の見られない MnーGa系のGa側の化合物相の薄膜化とそれらの組織、相形成、磁気的性質等を調べた。成膜条件、膜組成、後熱処理などを制御することによる、各化合物相によりなる単相膜、あるいは主副二つの相からなる二相膜を作製することが可能であることが明らかにされた。とくに60 at%Ga程度までGa増加した薄膜ではHcが約20000e程度まで増大することが知られた。また、化合物相の存在比を調整することにより薄膜全体の保磁力の制御も可能であることがわかった。 2 MnーPtーSb 系積層薄膜のおける化合物形成と磁気特性 イオンビ-ムスパッタ法により作製したPt/Mn/Sb積層薄膜における固体反応を利用して、この系に形成される化合物相を制御し、これによって薄膜の磁化特性をコントロ-ルすることを検討した。積層周期 5nm程度の厚さで成膜されたPt/Mn/sb積層薄膜は作製条件によって非晶質あるいは結晶膜となるが、熱処理にともなう固体反応により多様な化合物形成が生ずること、また、積層構造を変化させて局所領域での固体反応を促進することにより、PtMnSbーPtMn、PtMnSbーMn_2Sb およびPtMnSbーMnSbなどの多相薄膜の形成と各相の結晶配向性の制御が可能であることが明かとなった。PtMnSnーSb二相薄膜ではフェリ磁性相Mn_2SbのCー軸配向成長により、強い垂直磁化異方性の発現が認められた。このことによりPtMnsb系薄膜を光磁気記録材料として応用するための一つの条件をのりこえる可能性が開かれたといえる。
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