研究課題/領域番号 |
63550545
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
溶接工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐藤 嘉洋 (1989-1990) 東北大学, 工学部, 助手 (00170796)
粉川 博之 (1988) 東北大学, 工学部, 助教授 (10133050)
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研究分担者 |
木口 立而 東北大学, 工学部, 助手 (60005410)
粉川 博之 東北大学, 工学部, 助教授 (10133050)
佐藤 嘉洋 東北大学, 工学部, 助手 (00170796)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1990年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1989年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1988年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 鋼溶接部 / 微視組織 / 機械的性質 / ステンレス鋼 / 折出物 / 変態 / 粒界腐食 / 整合性 / 溶接熱影響部 / 炭化物析出 / ウェルドディケイ / 規則粒界 / クロム欠乏層 / 粒界制御 / レ-ザ-ビ-ム溶接 / 電子ビ-ム / 金属組織学 / 溶接金属 / 急速凝固 / 高温変態挙動 / シグマ相 / アーク溶接 / 組織学 / 結晶学 |
研究概要 |
本研究では、主にア-ク溶接法で得られた様々な雰囲気及び条件下における種々の鋼溶接部について、微視的組織とその成因及び諸性質との関係について金属組織学的に検討を行った。以下がその結果の概要である。 1、高圧雰囲気下での鋼のア-ク溶接を行い、鋼溶接金属の微視組識が雰囲気圧とそのガス組成により変化し、機械的性質に大きな影響を与えることが分かった。溶接金属の酸素量がある値の時、溶接金属組織が細かく機械的特性を示すことが分かった。 2、純度の高い鉄合金を用いて酸素及び二酸化炭素を含む様々な溶接雰囲気でア-ク溶接を行い、溶接過程における鋼溶接金属の酸素吸収及び脱酸過程に及ぼす合金元素の影響について熱力学的に検討し、さらに溶接金属中に生成する様々な酸化物系介在物の挙動を観察することによって微視組織形成の機構並びにその制御に対する基磯的資科を得た。 3、SUS304L型ステンレス鋼溶接金属を種々の温度で保持し、その際生じる高温変態について調べ、フェライトのオ-ステナイト及びシグマへの変態が界面の整合性に依存することが分った。そして、溶接方法や条件の選択でステンレス鋼溶接金属組織を制御することによって、化学組成を変えることなくシグマ等の折出の制御できることが示唆された。 4、304型ステンレス鋼をア-ク溶接し、溶接熱影響部での粒界折出及び腐食と粒界の結晶学的性格並びに粒界構造の関係を調べ、粒界炭化物折出及び腐食は粒界の性格及び構造に大きく影響を受け、規則度の高い粒界(対応粒界)は粒界折出し難しく腐食され難いことが明らかにされた。従って、粒界の性格を制御することによって材料中に規則度の高い粒界の頻度を増やすことができれば、ウェルドディケイをある程度防止できるものと考えられる。
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