研究課題/領域番号 |
63550552
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
溶接工学
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
屋良 秀夫 琉球大学, 短期大学部, 助教授 (60045028)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1988年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | すべり摩耗 / 疲労試験 / フレーム溶射 / 塩乾湿複合サイクル試験 / ブラスト |
研究概要 |
昭和63年度科学研究費の補助によって研究を行った。素材は市販されている軟綱(SS41)及び高張力綱(HT60)で各種の溶射材料をフレーム溶射したのち摩耗試験を行い摩耗前後の重量変化と硬度変化、圧縮応力と摩耗量との関係、そしてすべり度を変えて上記の関係を調べた。また、摩耗面のマクロやミクロ組織の観察を行い、摩耗特性についての検討をした。さらに、小野式回転曲げ疲労試験機を用いて疲労試験を行い、ブラストによる影響や溶射材料の違いによる疲労限などと合わせて疲労破面の解析も行った。次に、沖縄県は四面海に囲まれ、高温多湿であるため、金属類の発錆が顕著に現われ、大きな社会問題となっていることより溶射による防錆効果についても塩乾湿複合サイクル試験機を用いて実験を行った。 結果より、疲労試験では溶射時に前処理としてブラストを行って粗面化するが、これにより疲労限には影響がなく、しかも皮膜によって疲労試験中に素材の熱の放散が妨げられても疲労限には関係がないことが分かった。次に、摩耗試験では回転数の増加につれて、重量減や高硬度化が認められ摩耗が生じていることがわかる。また、すべり率を増すと摩耗量の増加が見られた。これらの値は、溶射材料によって異なり耐摩耗性溶射材料は増加が小さくなっている。塩乾湿複合サイクル試験機を用いて促進劣化試験を行ったところ、AlとZn溶射材は防錆効果が現われ、封孔処理を行うとそれが顕著になることが分かった。 本研究を遂行するに当たっては科学研究補助金により、西原式摩耗試験機を購入した。それにより溶射皮膜の摩耗特性を調べ、材料表面の高級化につながり省資源に役立つものと考えられる。最後に本研究の成果について、その一部を昭和63年9月29日より始まった溶接学会全国大会(秋季大会)にて発表した。
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