研究課題/領域番号 |
63550604
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
工業物理化学・複合材料
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
内藤 静雄 京都大学, 原子エネルギー研究所, 助教授 (70089118)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1988年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | ハフニウム / 水素 / 重水素 / 非調和振動 / 拡散係数 |
研究概要 |
1.実験装置の改良 現有の装置にバルブを追加し配管を改良した結果、高温における水素ガス吸収速度を測定するために必要なコンダクタンスが得られた。 2.拡散速度の測定 装置を改良した結果、今まで行われていなかった1600℃までのハフニウム中の水素および重水素拡散係数が求まった。高温では、水素と重水素の拡散係数の違いは予想されるより小さかった。 3.実験結果の解析I 高温金属中での水素拡散を記述するモデルを絶対反応速度論にもとずいて組立てた。即ち、金属中の水素および重水素を調和振動からごくわずかずれた非調和振動子と仮定し、高次の非調和項を省略して分配関数を計算し拡散係数を表わす式を導出した。水素と重水素の違いは単純に質量の違いのみとした場合には水素と重水素の分配関数に対する非調和項の効果は同じであるが、金属ー水素系を多体系と考えるとその効果は同じではなくなる。本モデルでは水素と重水素は金属中で異った非調和振動をしていることおよび高温でも非調和項の違いが現われてくるようにすることを考慮して振散係数を定式化した。 4.実験結果の解析II 実験結果と組立てたモデルを用いた数値計算の結果とを比較し、水素および重水素の振動状態を推定した。水素、重水素ともに非調和振動を行っていて、後者の方が約8%大きな非調和項を持ち、この違いが高温での拡散係数の違いの原因となることがわかった。 5.結果のとりまとめと発表 結果の一部は口答発表(日本金属学会、昭和63年11月)し、詳しい結果は雑誌に投稿中である。
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