研究課題/領域番号 |
63550651
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
合成化学
|
研究機関 | 広島大学 (1989) 九州大学 (1988) |
研究代表者 |
藤原 祐三 広島大学, 工学部, 教授 (10029481)
|
研究分担者 |
高木 謙 広島大学, 工学部, 助手 (80116615)
磯村 計明 九州大学, 工学部, 講師 (80037887)
|
研究期間 (年度) |
1988 – 1989
|
研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1989年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1988年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | ランタノイド金属反応剤 / サマリウム金属によるニトロ基の脱酸素 / アゾキシ化合物の合成 / イッテレビウム金属による有機合成 / 非対称1,2-ジオ-ルの合成 / ケトンの極性変換 / Ybによるケトンの求核付加 / 1,3-ジオ-ルの合成 / イッテルビウムによる有機合成 / サマリウムによる有機合成 / 非対称1、2-ジオ-ル / 1、3-ジオ-ル / α-ヒドロキシケトン / アゾキシ化合物 / サマリウム金属によるアゾキシ化合物の合成 / ハロゲン置換アゾキシ化合物の合成 / ベンゾシンノリンの合成 / ニトロ化合物の脱酸素2量化 / イッテルビウム金属による非対称ピナコールの合成 / 希土類金属を用いる有機合成 |
研究概要 |
本研究は希土類金属剤の開発を目的として進められたもので、希土類金属のもつ強い親酸素性と還元力を利用することにより次に示す新合成反応の開発に成功した。 1.サマリウム金属(Sm)によるニトロ化合物よりアゾキシ化合物の選択的合成反応の開発 ニトロ化合物の還元によるアゾキシ化合物の合成法は二、三知られているが、従来の方法は脱ハロゲン化や重合反応などの副反応がともなうので、その使用は特定の基質に制限されていた。我々はSm金属が種々のニトロアレ-ンを還元して相当するアゾキシ化合物を選択的に与える反応を見いだした。この反応では、Br、I、カルボニル基は反応の影響をうけないで保存される。本反応は操作も極めて簡単で、しかも高い選択性をもつので従来の方法に代わるものとして有用である。 2.イッテルビウム金属(Yb)による非対称1,2-ジオ-ルの合成反応の開発 ベンゾフェノン、フェニルナフチルケトン、9ーフルオレノンなどのジアリ-ルケトンとYb金属をTHF中で反応させるとメタラオキシラン中間体が生成し、ケトン炭素が来抜性にアンポ-ルされることを見いだしたので、これに種々のアルデヒド、ケトンを反応させることにより一段階で非対称1,2-ジオ-ルを合成する新反応の開拓に成功した。非対称ジオ-ルは生理活性物質等の合成中間体として重要であるが、その合成はこれまで比較的に困難であった。本法はYb金属自身を用い操作も簡単で、高収率が得られるので重要な合成法になるものと考えられる。 さらに、このメタラオキシラン中間体にエポキシド、ニトリネ、エステル、CO_2などの親電子剤を反応させると付加反応が起こり、1,3-ジオ-ル、α-ヒドロキシケトン、α-ヒドロキシカルボン酸などを容抄に与えることも見いだしているので現在鋭意研究中である。
|