研究課題/領域番号 |
63550687
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
高分子合成
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
中條 善樹 京都大学, 工学部, 講師 (70144128)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1989年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1988年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | ジオレフィン類 / ジアセチレン類 / ヒドロシリル化反応 / 塩化白金酸 / 重付加 / 含ケイ素オリゴマ- / ヒドロボレ-ション重合 / 有機ホウ素ポリマ- / 含ケイ素ポリマー / ヒドロボレーション重合 / 含ホウ素ポリマー |
研究概要 |
ヒドロシリル化反応は有機合成にはよく用いられる手法であるが、これを直接高分子合成に利用して、新規の機能性ポリマ-を得ようとするのが本研究の目的である。二官能性のオレフィン類とSi-H結合を二個有する化合物とのヒドロシリル化反応を行うことにより、重付加が起こり、新しいタイプの含ケイ素高分子が得られた。 ジオレフィン類としては、1.6-ヘプタジエン、1.7-オクタジエンなどのα、ω-ジオレフィンの他、1.7-オクタジインなどのジアセチレン類、ジアリルエ-テル、ジアリルアミン、ジアリルスルフィドなどのヘテロ原子を含むジエン類、ジアリルベンゼン、フタル酸ジアリルなどの芳香環を有するものを用いた。また、Si-H化合物としては、ジメチルシラン、ジフェニルシラン、テトラフエニルジシロキサンなどを用いた。これらを種々組み合わせて塩化白金酸を触媒としたヒドロシリル化反応を行うと、いずれの場合も、分子量数千の対応する含ケイ素オリゴマ-が得られた。オリゴマ-の構造は、IR、NMR、及び元素分析などの手段を用いて確認した。 更に、ヒドロシリル化と類似の反応として、ジオレフィン類とモノアルキルボランとの重付加反応、すなわちヒドロボレ-ション重合を行うことにより、対応する有機ホウ素ポリマ-が得られた。このポリマ-はトリアルキルボランの高分子同族体と考えられ、比較的不安定であるが、その主鎖骨格に炭素-ホウ素結合を含んでいることにより、新しいタイプの反応性高分子として期待できる。その一例として、有機ホウ素ポリマ-と一酸化炭素との反応により、ポリアルコ-ルを合成することができた。また、シアニドイオンとの反応を利用すると、ポリケトンが選択的に得られ、これら従来の高分子合成法では、通常高分子の合成が困難な骨格を得る新手法として興味深い。
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