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プロトン導電体の開発とその燃料電池への応用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 63550693
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 化学工学
研究機関室蘭工業大学

研究代表者

見城 忠男  室蘭工業大学, 工学部, 教授 (00005977)

研究期間 (年度) 1988 – 1989
研究課題ステータス 完了 (1989年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1989年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1988年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワードプロトン導電体 / 固体電解質 / 燃料電池 / ポリリン酸
研究概要

本研究は、高温電池に比べて材料的問題の少ない中程度の温度領域で働く固体電解質燃料電池に用いるプロトン導電体の開発を目指したものである。初年度はケイ酸(Sio_2・nH_2O)とリン酸(H_3PO_4)の混合物を300゚Cに加熱して得られた白色固体粉末を加圧成形し、ディスク状の固体電解質とした。これにリン酸電池で用いたものと同じ多孔質電極を圧着し、さらにガス供給のためのフランジをとりつけて燃料電池とした。電池に酸素ガスと水素ガスを供給し、200゚Cで分極を測定した。水素極についてはリン酸電池とほとんど同じ性能が得られたが、酸素極は著しく性能が低く、電極性能の再現性も悪かった。電解質の加熱条件や、電極の撥水性を色々に変えて実験を繰り返したところ、酸素極側で生成する水分が電解質の一部を溶解し、電極細孔中に浸透し、電極の細孔をふさぐため酸素極の性能が低下したものと結論された。
水の影響を受けにくい電解質として、メタリン酸ガラスを骨格とするプロトン導電体の作製を試みた。メタリン酸にシリカを加え、1000゚Cで加熱熔融後、急冷するとメタリン酸ガラスが得られた。これを粉砕し、リン酸を少量含浸し、加圧成形することにより固体電解質とした。前の実験と同様の電極を用いて燃料電池を組み立て200゚Cで分極の測定を行った。水素極は大変高い性能を示したが、酸素極は充分な性能が得られなかった。酸素極の性能を改善するため、電極を粉末状にして圧着する方法、電解質も粉末として粉末状電極と同時に圧着成形する方法により、酸素極の性能を改善することが出来た。しかしながら、リン酸電池の性能と比べるとなお改善の余地があり、作動温度の高温化、有効反応面積の増大などが今後の研究課題として残されている。

報告書

(3件)
  • 1989 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (10件)

  • [文献書誌] 見城忠男: "ポリリン酸を電解質として用いた酸素-水素燃料電池" 日本化学会誌. 1375-1383 (1988)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1989 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Tadao Kenjo: "Phosphoric Acid Proton Conducctors and their Application to Fuel Cell Electrolytes" Progress in Batteries & Solar Cells. 8. 286-289 (1989)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1989 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 見城忠男: "メタリン酸ガラスを電解質として用いる酸素-水素燃料電池" 電気化学.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1989 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Tadao Kenjo and Kimio Inaba: "Polyphosphoric acid electrolytes and their application to fuel cells" Nihon Kagaku Kaishi, 1375-1383 (1988).

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1989 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Tadao Kenjo: "Polyphosphoric acid proton conductors and their application to fuel cell electrolytes" Progress in Batteries & Solar Cells Vol.8, p.286-289 (1989).

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1989 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Tadao Kenjo and Kimio Inaba: "Metaphosphoric acid glasses and their application to fuel cell electrolytes" Denkikagaku.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1989 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Tadao Kenjo: "Phosphoric Acid Proton Conductors and Application to Fuel Cell Electrolytes" Progress in Batteries & Solar Cell. 8. 286-289 (1989)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] 見城忠男: "メタリン酸ガラスを電解質として用いる酸素-水素燃料電池" 電気化学.

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] 見城忠男: 日本化学会誌. 1375-1383 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] T.Kenjo: Progress in Batteries & Solar Cells. 8. (1989)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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