研究課題/領域番号 |
63550711
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化学工学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
加藤 敬一 愛媛大学, 工学部, 助教授 (10117088)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1988年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | リポソーム / 補酵素再生反応 / エマルション / 膜浸過係数 / 酵素包括膜 |
研究概要 |
1 リポソームの調製、WOlWエマルションの調製などに利用される比較的操作の簡単な2段階乳化法に基き、リポソーム調製した。リポソーム構成成分として大豆レシチンとspan80を用いた。位相差顕微鏡による観察の結果、本法によるリポソームは直径が約5〜15μmの球形で、通常の調製法によるリポソームよりも100〜400倍大きいものが得られた。またレシチンとspan80の重量比を変化させて、リポソームを調製した結果その比によりリポソームの生成率や形状が変化した。その比が大きくなるほど凝集し、小さくなるほど良く分散する傾向を示した。また、比が1対1の近傍で生成率が最大となった。さらに、このリポソームの水透過係数を測定したところ、(1〜5)×10^<+3>cm/secの値を得た。 JA01ZU 2 リポソーム内の酵素反応 反応系として膜酵素であるマレイトデヒドロゲナーゼ(MDH)およびイーストアルコールデヒドロゲナーゼ(ADH)による右図のようなNAD再生反応を選択した。この再生反応の速度式はYADH側でdead-end complex mechanism、MDH側でTkeorell-chonce mechanismの速度式で表わせた。これらの速度式中の種々の反応動力学定数を決定した。一方、リポソーム膜内で上記の再生反応実験を行い、膜外に浸透してくる生成物アセトアルデヒドを測定した。初速度反応より有効係数を算出すると約0.3の値を得た。また、YADH単独でのエタノール酸化反応実験を行い、NADのミカエリス定数を求めた結果、膜糸の方が均相糸よりも約30倍ぼど大きい値となった。このことから、酵素とリポソーム成分との相互作用が考えられる。 今後さらに膜糸における他の反応動力学定数を求め均相糸のそれらと比較し、またリポソームの最適調製条件にも検討を加える予定である。
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