研究課題/領域番号 |
63560017
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
作物
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
廣瀬 昌平 日本大学, 農獣医学部, 教授 (00102517)
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研究分担者 |
村井 正之 日本大学, 農獣医学部, 専任講師 (00166240)
寺澤 輝雄 日本大学, 短期大学部農業科, 助教授 (30060255)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1989年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1988年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | CGR(群落生長速度) / 群落構造 / 吸光係数(K) / LAI(葉面積指数) / Land Equivalent Ratio / NAR(純同化率) / 列間混作 / 層別刈取り法 / 吸光係数 / 受光態勢 / 層別刈取り / 葉面積指数 |
研究概要 |
この研究は混作条件下で栽培された作物の生態を群落構造的に捉え、調査した。1.各種の作物(トウモロコシ、ソルガム、ダイズ)が列間混作された場合、その生育最盛時における各作物キャノピ-上の有効日射量の多少がLAIおよびNARに影響し、その結果としてCGRの増加、減少がみられる。2.吸光係数KとLAIとの間には負の関係がみられ、混作条件下では一般にK値は大きく、光の透過性が悪化し、層別刈取り法によって示されるように下層に生育領域を有する作物の生産量の低下が著しい。3.高密度条件下でK値は小さく、葉の直立化がみられ、光の透過性は必ずしも悪化していないと考えられた。群落内への光の透過性はダイズの結莢量に影響した。4.単作区と混作区における生産性の差異には3種類の関係がみられる、(1)混作区における構成作物の生産性が単作区に比較していずれも多く、その結果として混作区で多収となるmutual cooperation、(2)一つの作物の生産性がもう一つあるいは複数の作物の生産性を補償して全体として生産性が混作で多収となるcompensation、(3)構成作物のいずれもが生産性を低下し、結果として混作区の生産性が低下するmutual inhibitationが観察された。5.混作、単作区における子実収量に関するLER(Land Equivalent Ratio)を算出したが、多くの混作例で、1.0以上の値を示し、混作が土地利用効率上有効であることが示された。6.混作条件下でダイズの形質量の変化が多くみられた。例えば、結莢数、節間長等で変化が大きい。7.混作区におけるダイズの害虫被害粒率は単作区に比較して少なく、混作条件が害虫防除上有効であることが認められた。 今後は更に複雑な混作群落下で、各作物の競合、協調性を栄養生理的観点から堀り下げて行きたい。
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