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ピレスロイド化合物散布下におけるハダニ類のresurgenceと種類相変化

研究課題

研究課題/領域番号 63560043
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 植物保護
研究機関京都大学

研究代表者

高藤 晃雄  京都大学, 農学部, 助教授 (50026598)

研究分担者 久野 英二  京都大学, 農学部, 教授 (10026560)
研究期間 (年度) 1988 – 1990
研究課題ステータス 完了 (1990年度)
配分額 *注記
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1990年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1989年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1988年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワードリサ-ジェンス / 合成ピレスロイド剤 / 捕食性天敵 / ハダニ / ハナカメムシ / ケナガカブリダニ / 分散 / 補食性ハナカメムシ / 補食性カブリダニ / 合成ピレスロイド / リサージェンス / 天敵
研究概要

1.主として鱗翅目害虫の防除に用いられている合成ピレスロイド剤は、一方ではそれまで潜在的な害虫であったハダニ類の多発をひきおこし、いわゆるリサ-ジェンス現象が問題になっている。本研究ではリサ-ジェンスのメカニズムを解明する目的で、数種のピレスロイド剤散布下でのハダニ類およびその天敵類の発生動態を調べ、またハダニ類の発生種の動態についても調べた。
2.ナス圃場で、殺ダニ活性の異なる3種のピレスロイド剤の散布実験から、リサ-ジェンスは殺ダニ活性の強さにかかわらず起こり、散布しない場合に較べてハダニの発生レベルは10倍以上に達した。
3.リサ-ジェンス最大の要因は、ピレスロイド剤による捕食性天敵の壊滅的な減少で、特にハダニ類の個体群密度制御に重要な働きをしめす捕食性ハナカメムシが、薬剤の殺虫・忌避効果によって散布後2週間以上も侵入を阻止されるために生じた。ケナガカブリダニもハダニ類の重要な天敵で、これもピレスロイドによる悪影響を受けたが、ハダニへの制御効果はハナカメムシほどではなかった。
4.リサ-ジェンスのもう一つの重要な要因とされてきたピレスロイドのハダニに対する忌避効果とそれにともなう分散促進効果は本研究でも認められたが、それによってハダニの空間分布パタ-ンが大きく変化したり、その結果ハダニの個体群増殖率が有意に高くなることはなかった。
5.ハダニ類の種類相変化については、散布下ではTetranychus層が増え、逆にPanonychus属が減少する傾向があった。この原因は、後者のほうがピレスロイドに対して活性が高いことによると思われるが、散布によって天敵相が変化することも種類相の変化に関与すると思われる。

報告書

(4件)
  • 1990 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1989 実績報告書
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (14件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (14件)

  • [文献書誌] 高藤 晃雄: "合成ピレスロイド散布下におけるハダニー天敵相互作用" ダニ類研究会報. 17. 9- (1990)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1990 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 大谷 徹: "合成ピレスロイド剤散布下の露地裁培ナスにおけるカンザワハダニと天敵2種の発生消長" 日本応用動物昆虫学会誌. 35. (1991)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1990 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 高藤 晃雄: "合成ピレスロイド剤散布によるカンザワハダニの分散および捕食性天敵への影響" 日本応用動物昆虫学会誌.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1990 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Akio Takafuji et al.: "Population Interaction Between Spider Mites and Their Predators." Proceeding of the Japanees Association for Acatology. No. 15. 9 (1990)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1990 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Toru Ohtani et al.: "Occurrence of Tetranychus kanzawai kishida and its predators in an eggplant field sprayed with three synthetic pyrethroids." Japanese J. of Applied Entomology & Zoology. Vol. 35. (1991)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1990 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Akio Takafuji et al.: "The effects of synthetic pyrethroids on spider mite dispersal and the abundance of predators." Japanese J. of Applied Entomology & Zoology.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1990 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 高藤 晃雄: "合成ピレスロイド散布下におけるハダニー天敵相互作用" ダニ類研究会報. 17. 9 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] 大谷 徹: "合成ピレスロイド剤散布下の露地裁培ナスにおけるカンザワハダニと天敵2種の発生消長" 日本応用動物昆虫学会誌. 35. (1991)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] 高藤 晃雄: "合成ピレスロイド剤散布によるカンザワハダニの分散および捕食性天敵への影響" 日本応用動物昆虫学会誌.

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] 大谷徹,井上雅央,高藤晃雄: "合成ピレスロイド剤と露地栽培ナスのカニザワハダニ発生動態" 第33回日本応用動物昆虫学会大会講演要旨集. 33. 123 (1989)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] 井上雅央,大谷徹,高藤晃雄: "合成ピレスロイド剤散布後の虫害がナスの成育におよぼす影響" 第33回日本応用動物昆虫学会大会講演要旨集. 33. 123 (1989)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] 高藤晃雄,井上雅央,蘇炳民: "合成ピレスロイド散布下におけるハダニー天敵相互作用" ダニ類研究会報. 17. (1990)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] 大谷徹,井上雅央,高藤晃雄: 第33回日本応用動物昆虫学会大会講演要旨集. 33. (1989)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 井上雅央,大谷徹,高藤晃雄: 第33回日本応用動物昆虫学会大会講演要旨集. 33. (1989)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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