研究課題/領域番号 |
63560075
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用生物化学・栄養化学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
大野 哮司 北海道大学, 農学部, 教授 (00011726)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1989年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1988年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | クニッツ型プロティナ-ゼインヒビタ- / キモトリプシンインヒビタ- / cDNA / 遺伝子ファミリ- / シグナルペプチド / 遺伝子構造 / シカクマメ / 35Sプロモ-タ- / クニッツ型キモトリプシンインヒビタ- / 35sプロモ-タ- / クニッツ型プロティナーゼインヒビター / cDNA塩基配列 / ゲノムライブラリー / プロモーター |
研究概要 |
シカクマメ種子中に最も多量に存在するキモトリプシンインヒビタ-WCI-3のmRNAに対する完全長cDNAをクロ-ニングした。本cDNAは207アミノ酸からなるORFをもち、C末端側183アミノ酸からなる配列は、精製WCI-3タンパク質の一次構造と完全に一致した。 WCI-3cDNAをプロ-ブとしたノザン分析の結果、ハイブリダイズするmRNAは開花後30日目以降の未熟種子中に蓄積することが判明した。また、塊根およびその皮層にも多量に、また茎に小量検出されたが、幼葉、葉、根毛、サヤ中には検出されなかった。 サザン分析およびゲノムサイズの見積から、キモトリプシンインヒビタ-は、半数体当たり少なくとも7種の関連遺伝子からなる遺伝子族によりコ-ドされていることが判明した。現在までに4種(WBG-1〜WBG-4)の関連遺伝子を単離解析した。WBG-1は、機能しうるインヒビタ-をコ-ドしていない偽遺伝子と推測された。WBG-3は、その5'側2/3はWCI-3cDNAと高い相同性を示すが残り1/3は全く異なる配列をもち、その機能は不明である。WBG-2と-4は機能するインヒビタ-蛋白質をコ-ドすると推測されたが、WCI-3をコ-ドしていない。WBG-4は、1アミノ酸の置換があるものの、WCI-3と同一の蛋白質をコ-ドしており、蛋白化学的に同定されているWCI-2の遺伝子と推定される。発現していると推定されているWBG-2と-4は、5'上流1000bpにわたってかなり相同性の高い領域をもち、遺伝子発現の制御の観点から興味がもたれる。 エンハンサ-エレメントを含む領域の反復およびTATAボックスを含むDNA領域の反復からなるカリフラワ-モザイクウイルスの改変35Sプロモ-タ-は、天然の35Sプロモ-タ-よりも非常に高いプロモ-タ-活性をもつことを示した。この改変プロモ-タ-の下流にWCI-3cDNAを結合し、Tiベクタ-システムを用いてタバコ植物に導入した。その発現および殺虫活性を検討中である。
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