研究課題/領域番号 |
63560078
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用生物化学・栄養化学
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
杉山 公男 静岡大学, 農学部, 助教授 (00126781)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1989年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1988年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 含硫アミノ酸 / メチオニン / シスチン / タウリン / コレステロ-ル / リン脂質 / 遊離アミノ酸 / ホスファチジルコリン / エタノ-ルアミン / コレステロール |
研究概要 |
1.血漿コレステロ-ル(CHOL)濃度に及ぼす食餌含硫アミノ酸の種類(Met,Cys)と量の影響をCHOL無添加食とCHOL添加食を用いて比較検討した。含硫アミノ酸の影響は、含硫アミノ酸の種類、外因性CHOLの有無および食餌タンパク質レベルにより異なることが明らかにされた。 2.TauとGlyの血漿コレステロ-ル低下作用を胆汁酸代謝との関連で種々の食餌条件下で比較検討した。Tauの効果は胆汁酸代謝への影響を介して発現していたが、Glyの効果は胆汁酸代謝への影響では説明出来ず、メチル基代謝への影響も考えるべきことが示唆された。 3.血漿CHOL濃度に及ぼすMetの影響の機構を検討するために、種々のメチル基受容体(Gly、グアニジノ酢酸、ニコチンアミド)の血漿CHOL濃度に及ぼす影響を検討した。また、ホスファチジルコリン(PC)合成系の酵素活性やMetおよびコリンからのPC合成に及ぼすメチル基受容体の影響も比較検討した。食餌に添加したメチル基受容体はいずれもMet誘導性の高CHOL血症を顕著に改善した。また、メチル基受容体はホスファチジルエタノ-ルアミンN-メチルトランスフェラ-ゼ活性やMetからのPC生合成を抑制した。これらの結果から、Metの血漿CHOL上昇効果にはMetからのPC生合成の促進が関与していることが明確となった。 4.食餌中のMetやタンパク質の血漿コレステロ-ル濃度に及ぼす影響を、肝臓や血漿遊離アミノ酸パタ-ン(濃度)との関連で検討した。血漿CHOL濃度は肝臓の遊離エタノ-ルアミン(EA)濃度と負の相関を示すこと、EA濃度は食餌中のMet含量の影響を受けることなどを見出した。これらの結果から、食餌中のMet含量がリン脂質の合成・代謝に影響を及ぼし、それが肝臓EA濃度の変化に反映していることが推察された。
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