研究課題/領域番号 |
63560124
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
製造化学・食品
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
碓氷 泰市 静岡大学, 農学部, 教授 (50111802)
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研究分担者 |
石戸 良治 東京薬科大学, 教授 (60016037)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1989年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1988年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | リゾチ-ム / キチナ-ゼ / 酵素ハイブリッド / 糖転移反応 / 有用糖質の合成 / 糖転移反応体 / リゾチーム / 有用オリゴ糖 / 糖転位反応 |
研究概要 |
Trichoderma reeseiの生産する菌体外粗酵素画分から、各種クロマトグラフィ-によりキチナ-ゼを精製した。本酵素を用い20%硫安存在下、高濃度テトラ-N-アセチルキトテトラオ-スを基質として適当時間反応を行なうと約28%の収率で2糖鎖延長反応により特異的にヘキサ-N-アセチルキトヘキサオ-ス(GlcNAc_6)が生成してくることを見出した。さらにGlcNAc_6の効率的合成を行うべくニワトリ卵白リゾチ-ムを用い、30%硫安存在下キチンオリゴ糖の最小単位であるジ-N-アセチルキトビオ-スを10%基質濃度で作用させると、糖転移反応により高収率でGlcNAc_6とGlcNAc_7とが生成し、2糖から6、7糖の糖鎖延長反応が可能であることを見出した。この場合の糖鎖延長反応は反応溶媒の極生によって重合度組成を制御できることを明らかにした。 糖質分解酵素の基質は一般的に親水性のためそれに対応した酵素タンパクも疎水的条件下においては不安定である。そこで本研究では還元性糖類をリゾチ-ムに修飾し親水性有機溶媒に充分耐性をもった修飾酵素の合成を試みた。即ち還元性二糖ラクト-スとリゾチ-ムのアミノ基とをNaCNBH_3存在下、シッフアミノ還元し酵素を修飾した。修飾酵素をイオン交換カラムクロマトにより精製しラクト-ス修飾率35%のリゾチ-ムを得た。修飾酵素の諸特性をNativeリゾチ-ムと比較したところ有機溶媒耐性、温度安定性などが増大した。また修飾酵素を用いた時の糖転移反応については、Native酵素のそれと反応性はなんら遜色はなく、さらに高い濃度での有機溶媒添加(ジメチルスルホキシド)での反応が可能となった。
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