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蛋白質工学的手法によりアミノ酸を一残基置換した蛋白質の構造と食品機能特性

研究課題

研究課題/領域番号 63560132
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 製造化学・食品
研究機関山口大学

研究代表者

加藤 昭夫  山口大学, 農学部, 助教授 (00035114)

研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1988年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワードトリプトファン合成酵素 / 部位特異的変異 / 乳化性 / 起泡性
研究概要

食品蛋白質の構造と機能特性との関連を明らかにすることは、新しいタイプの機能性蛋白をデザインする上で重要である。本研究では、トリプトファン合成酵素のαサブユニット(以下TSaseと略す)をモデル蛋白質として、蛋白質の構造と表面機能特性(表面張力・乳化性・起泡性)との関連を蛋白質工学的手法を用いて調べた。TSaseの49位のグルタミン酸を部位特異的変異により、イソロイシン、グリシン、スレオニン、リジン、アラニン、フェニルアラニンに単一アミノ酸置換し、7種類の変異蛋白質を調製した。これらのTSaseは構造の安定性のパラメーターであるΔGの値が著しく異なり、49位がグルタミン酸のTSaseの値が最も低く、49位がイソロイシンのTSaseの値が最も高かった。これらの安定性の異なる7種のTSaseを用いて、ΔGと表面張力との関連がpH7.0と9.0で調べられ、いずれのpHでも、ΔGと表面張力の相関が高いことが示された。この結果は、気液界面で蛋白質の構造変化が生じ、ΔGの高いもの(安定な蛋白質)は構造変化を起こしにくく、ΔGの低いもの(不安定な蛋白質)は構造変化を起こしやすいことを示している。
また、ΔGと起泡性、乳化性との関係がpH7.0と9.0で調べられた。起泡性はいずれのpHにおいても、ΔGの増加に伴い直線的反相関を示し、低下した。このことは、蛋白質の安定性が低いほど気液界面変性を起こしやすく気泡がたちやすいことを示している。乳化性はpH9.0で調べられ、起泡性と同様にΔGの増加に伴い直線的に低下した。これは油液界面においても同様に、蛋白質の構造の安定性が低いほど変性をうけやすく、乳化性がよくなることを示している。
こうして、蛋白質工学的手法が蛋白質の構造と食品機能特性との関連を調べるのに極めて有効な手段であることが示され、蛋白質の構造の安定性と表面機能特性が高い相関関係のあることが直接的に証明された。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Akio Kato;Katsuhide Yutani: Protein Engineering. 2. 153-156 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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