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放線菌の生産する糸状菌胞子形成阻害物質の構造と作用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 63560136
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 製造化学・食品
研究機関理化学研究所

研究代表者

浦本 昌和  理化学研究所, 抗生物質研究室, 副主任研究員 (00124363)

研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1988年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード抗かび抗生物質 / 胞子形成阻害 / ヌクレオチド抗生物質 / 灰色かび病
研究概要

有機培地を用いて放線菌NORK-16株を培養し、培養液に生産されるRK-16物質を弱酸性陽イオン交換樹脂次いでダイアイオンによって抽出し、粗抽出物を活性炭及びセルロースのカラムクロマトグラフィーによって精製し、最終的には逆相系カラムを用いたHPLCで分離してRK-16物質を得た。本物質は塩基性に不安定な物質で、元素分析、高分解能FAB-MSによってC_<16>H_<24>N_7O_8Pの分子式が確立された。本物質の^1H及び^<13>CNMRスペトクルは本物質がヌクレオシド構造を有することを示唆した。RK-16を酸加水分解すると、L-プロリンと8-ヒドロキシアデニン(8-HA)が得られた。8-HAの特徴的なUV吸収極大はRK-16にも存在するので8-HAがRK-16の構成成分であることが推定された。RK-16をインプロピリデン誘導体にし、そのMS/MSスペクトルを推定し、フラグメント解析を行った結果、ヌクレオシドの糖部分は5炭糖で5^1位にリン酸エステルが結合していることが推定された。5^1位のリン酸結合は^<13>CNMRにおけるC-Pカップリングの存在によって裏付けられた。RK-16を温和にアルカリ加水分解すると、脱プロリル体が得られた。この物質は分子式C_<11>H_<17>N_6O_7Pを有し、その^1H及び^<13>CNMR、FAB-MSからヌクレオシドの5^1位にメチルホスホルアミデート基がリン酸エステル結合で置換した物質であることが推定された。RK-16のイソプロピリデン誘導体のMS/MSスペクトルの解析から、プロリル基は5^1位の置換基に存在し、ホスホスルアミデート基のアミノ基を介して結合していることが判った。以上の結果、本物質の構造を8-ヒドロキシアデノシンの5^1-メチルホスホル-プロリルアミデート、またはその異性体であると推定した。本物質は低濃度(0.25Mg/ml)で特異的に灰色がび病菌の胞子形成を阻害することが観察された。その作用機構については現在検討中である。本物質はin vivoではキウリの灰色かび病に対して、強くはなかったがその耐性株に対して防除効果を示した。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] M.Uramoto;K.Isono.: J.Antibiotics.

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] M.Uramoto;K.Isono;J.A.Mccloskey.: J.Am.Chem.Soc.

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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