• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

リグニン中のβ-0-4結合開裂反応の機構と制御

研究課題

研究課題/領域番号 63560172
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 林産学
研究機関九州大学

研究代表者

坂井 克己  九州大学, 農学部, 助教授 (30015656)

研究期間 (年度) 1988 – 1989
研究課題ステータス 完了 (1989年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1989年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1988年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワードリグニン / β-アリ-ルエ-テル結合 / 脱リグニン反応 / β-0-4結合 / 開裂 / 蒸解 / 溶媒効果 / オルガノソルブパルプ化 / β-O-4結合 / β-アリールエーテル結合
研究概要

リグニン及びそのモデル化合物は、アルコ-ル・バイサルファイト蒸解条件下で還元的開裂反応によりオイゲノ-ルやイソオイゲノ-ルを生成する。
まず反応機構検討のため、2%亜硫酸水素ナトリウム溶解した含水アルコ-ル中160℃で、種々のβ-0-4型2量体モデル化合物を処理して開裂反応生成物を定量した。その結果、この反応はキノンメチド構造を経て進むことが強く示唆された。また、側鎖α-位のスルホン化またはアルキルエ-テル化は、この開裂反応を抑制あるいは遅延させること明らかになった。ついで、β-シリンギルエ-テルの開裂はβ-グアイアシルエ-テルよりも開裂されやすいという事実を見出し、これに基づきキノンメチドの生成は律速段階でないと推測した。
開裂反応の最適条件を求めるため26種の有機溶媒を用いた結果、第一級又は第二級アルコ-ル性水酸基を持溶媒6種と酸アミド1種がこの反応に適していた。また、溶媒濃度としては、50%が最適であることが見出された。以上の結果により、アルコ-ル・バイサルファイト蒸解時のリグニン中のβ-0-4結合開裂反応は、重亜硫酸アニオンからキノンメチド中間体への一電子移動によるラジカルアニオンの生成と、このラジカルアニオンの開裂を経る機構によって説明されると考えた。また、溶媒の種類と濃度を変えることにより反応をある程度制御できることが明らかになったが、より効率的に反応を進めるには競争反応であるスルホン化を制御する必要があることが見出され、この点の解決は今後の課題として残されている。

報告書

(3件)
  • 1989 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 坂井克己: "Cleavage of the β-0-4 Bonds in Lignin Model Compounds by Alcohol Bisulfite Treatment" 木材学会誌. 36. (1990)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1989 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 文星筆: "Wood Processing and Utilisation" Ellis Horwood, 99-104 (1990)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1989 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] K. Sakai, T. Takagi, H. Imamura: "Cleavage of the beta-O-4 Bonds in Lignin Model Compounds by Alcohol-Bisulfite Treatment" Mokuzai Gakkaishi.Vol. 36.(1990)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1989 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 坂井克己: "Cleavage of the β-O-4 Bonds in Lignin Model Compounds by Alcohol Bisulfite Treatment" 木材学会誌. 36. (1990)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] 文星筆: "Wood Processing and Utilisation" Ellis Horwood, 99-104 (1990)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書

URL: 

公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi