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コイの補体第3成分(C3)の単離

研究課題

研究課題/領域番号 63560192
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 水産学一般
研究機関九州大学

研究代表者

矢野 友紀  九州大学, 農学部, 教授 (90038266)

研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1988年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワード補体 / 補体成分 / C3 / コイ / 免疫 / 生体防御 / 魚類
研究概要

哺乳類では、C3は補体の古典経路および第2経路に共通した成分であるのみならず、活性化によって食細胞の貪食を促進する作用のあるフラグメント(C3b)を生成するなど、生体防御に中心的役割を果たすことが知られている。本研究では、コイのC3を血清から単離し、その理化学的性質を調べた。
コイのC3活性は、溶血中間複合体EAC14とヒドラジン処理コイ血清(Hd;C3とC4を欠く)からなる反応系に検体を加え、25℃で60分間溶血反応を行って測定した。なお、EAC14は5mMCa^<2+>と5mMTTHA(Mg^<2+>の選択的キレート剤)の存在下に、感作ヒツジ赤血球とコイ血清(200%溶血相当量)とを0℃で10分間反応させて調製した。また、Hdはコイ血清に1/(10)容のIMヒドラジン(pH7.5)を加え、25℃で30分間インキュベートして得た。C3の精製は、100mlのコイ血清をBlue-Cellulofine,QAE-Sephadex,SepharoseCL-6BおよびCM-Sephadexカラムクロマトグラフィーに順次かけて行った。精製C3の最終収率は17%で精製度は27倍であった。このC3は、SDS電気泳動および免疫電気泳的に均質であり、分子量はSepharose-CL-6Bを用いたゲル濾過法によって約19万と推定された。さらに、還元条件下でSDS電気泳動を行うと、分子量約12万のα鎖と約7万のβ鎖とに分かれ、両鎖とも過ヨウ素酸-シッフ試薬で染色され、糖を含むことが明らかとなった。精製C3は、コイ血清で処理したザイモサンからIMヒドラジン(pH7.5)で溶出されるタンパク質と同一の抗原性を示した。また、哺乳類で知られているC3の不活化剤でコイC3を処理したところ、コイC3は0.5Mヒドロキシルアミンや0.2Mメチルアミンによって容易に失活したが、2MKBrや0.5MKSCNによってはほとんど失活しなかった。
今後はコイのB因子、D因子を単離すると共に、細菌の細胞膜によるC3の活性化メカニズムを解明したいと考えている。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 矢野友紀: 日本水産学会誌. 54. 1049-1054 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] Hiroko Matsuyama.: Developmental and Comparative Immunology. 12. 403-408 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] Tomoki Yano.: Nippon Suisan Gakkaishi. 54. 1997-2000 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 松山博子: 日本水産学会誌. 54. 1993-1996 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 矢野友紀: 魚病研究. 23. 213-217 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] Miki Nakao.: Nippon Suisan Gakkaishi. 55. (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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