研究課題/領域番号 |
63560193
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
水産学一般
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
平山 和次 長崎大学, 水産学部, 教授 (80039718)
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研究分担者 |
夏苅 豊 (夏刈 豊) 長崎大学, 水産学部, 助教授 (10039729)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1989年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1988年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 餌料生物 / シオミズツボワムシ / アイソザイム / 形態変異 / 遺伝的変異 / 種苗生産 / 飼料生物 / L型・S型 |
研究概要 |
世界各地の研究者、種苗 世界各地の研究者、種苗生産機関に依頼して、日本を含む67株のワムシを集めた。まず単為生殖雌1個体を分離し、単1株として増殖させた。後頭棘の形態を観察、その棘が鈍角であるか鋭角であるかによってL型、S型にわけた。次に卵からふ化して初めて卵をつけた時、被甲の各部を計測した。その結果、後頭棘でL型、S型を区別すれば、形態的にも十分2群にわけられることがわかった。このようにしてL型30株、S型37株にわけられた。次に海産クロレラを餌料として単為生殖させた後、ワムシのみネット上に集め凍結保存した。アイソザイム検出のための粗酵素液はこれを解凍して生じたドリップを用いた、電気泳動は水平式デンプンゲル法によって行った。 多くの酵素について調べたが、アイソザイムとして分析解釈できたのは6種の酵素の6遺伝子座であった。遺伝子ごとにその遺伝子をもっているL型、S型の数を調べると両型で共通にもっている遺伝子は少なく、大部分の遺伝子がL型またはS型の単独の型によって占められていた。この事実はL、S両型は、遺伝的にもかなり隔離されたもので、両型の違いが単なる形態変異ではないことがわかった。 しらべたS型の内に4種のみ特異な染色パタ-ンを示すものがあり、遺伝子のトリソミ-の可能性が認められた。 閉鎖された水域である浜名湖、貝池(鹿児島県甑島)に生息するワムシ群について、その遺伝的構造をアイソザイムパタ-ンを調べることにより求めた。貝池では過去5年間に発生した株は1遺伝子座(ldh)を除いてはどの遺伝子も同質性を保っており固定されたものであることが推察された。
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