研究課題/領域番号 |
63560233
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
農業土木
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
堤 聰 北里大学, 獣医畜産学部, 教授 (40092275)
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研究分担者 |
嶋 栄吉 北里大学, 獣医畜産学部, 助手 (40196457)
大久保 博 北里大学, 獣医畜産学部, 講師 (80203735)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1989年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1988年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 産施設 / 渓流取水工 / 地形分析 / 水理実験 / 取水量 / 河床勾配 / ポ-ラス管 / 開孔塩ビ管 / 山地畜産 / 山間渓流 / 簡易集水暗渠型渓流取水工 / 流れの状態 / ポーラス管 |
研究概要 |
近年、畜産基地は高標高地の山間未利用地や低利用地を開発して建設されてきている。その設設の用水は、山間渓流の表流水を水源とし、取水は渓流取水工によって行われている。これら渓流取水工では洪水時などに土砂礫や落葉・枯れ枝などが流下し、施設が壊されたり、土砂の堆積により計画の取水量が得られないなどの問題が生じてきている。そこで、畜産用水の渓流取水工について、その実態を調査し、取水渓流の地形的特徴を明らかにすることと、実態に基づく山間渓流の特性を考慮した改良型取水工を試作し、その水理実験を行い水理学的特性を検討した。 (1)渓流取水工の設置された渓流河床と流域の地形的特徴について、高標高地の畜産基地の例として、北上山地の7地区79団地(取水工)の取水渓流の河床と流域について地形分析を行った。調査は出来高図と構造図及び現地調査によった。取水方式は集水暗渠型渓流取水工が多く、全体の85%であった。渓流河床は縦断形状の不安定なものが約47%を占め、また縦断形の遷移点の多い河床が約65%であった。流域面積は小面積が多いが、標高の高い取水工では面積の大きな流域もみられた。不安定要素の多い渓流での土砂礫の流下に対する対策も検討した。 (2)平行暗渠型渓流取水工の試作とその実証実験について 集水暗渠方式では、渓流河床に直交する方式より平行取水方式が有利であることを現地調査で明らかにし、平行暗渠型取水工を試作し、本学の実験水路で水理実験を行った。取水部がポ-ラス管では流水中のSS成分による目詰まりが取水量の急速な減少を、またフィルタ-材(礫)は損失が大きく、取水量は開孔面積率に左右されること、さらに損失は見かけの流速と直線関係にないことなどを明らかにした。 以上により、山地畜産での取水施設の実態が把握でき、さらに試作取水工の水理特性が判明し、今後の取水技術確立の基礎資料を提起した。
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